■地域金融円滑法案の解説 |
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■概略 | ||
| 本法律案の概略を説明します。図2を参照して下さい。地域金融円滑化評価委員会を設置し、その委員会が各地方財務局を通して金融機関に資料(詳細は、表2)の提出を求めます。委員会は、提出された資料をもとに、個々の金融機関が地域金融の円滑化にどの程度寄与しているかを公表します。その調査結果は、おおむね2年に1回、国会に報告するとともに、一般に公表します。 | |||
| ■詳細 | |||
| 以下、本法律案について解説します。解説の流れは、(1)地域金融に関する国の方針、(2)地域金融円滑化評価委員会による情報公開と調査項目、(3)地域金融円滑化評価委員会の構成と位置付け、(4)公聴会、(5)罰則規定の5部構成となっています。つきましては、法律案要綱をご参照項ければ幸いです。 |
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| (1)地域金融に関する国の方針 | |||
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初めに、この法律案の目的と基本理念の中で、私たちの地域金融に対する考えを示しました(第1の1・3)。また、基本理念を実現するために、国、地方公共団体、金融機関が果たすべき役割を明記しました(第1の4・5・6)。特に金融機関に開しては、金融業務の公共性を考慮に入れて経営を行う必要があることを記しています。 |
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(2)委員会による情報公開と調査項目 |
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| 委員会は、個々の金融機関をおおよそ2年に1回(全国銀行、長信銀については毎年)調査し、その結果を公表します(第2の1)。調査対象となる金融機関は、金融庁の検査対象機関とし(第1の2)、農協系金融機関の検査は基本的に農水省が行っているので、今回は調査対象から外しました。また、調査項目については政令で定めることとしましたが、現在民主党が検討しているのは表2に示すとおりです。 利用者が銀行を選択するためには、金融機関の情報開示が不可欠です。そこで、委員会は各金融機関、国会、一般に報告及び公表することが定められています(第2の3・4)。 なお、調査結末を公表するにあたっては、国の機関が行うものである以上、正確な情報を得る必要があります。そこで委員会は、公表する前に当該金融機関から意見を聴取しなければならないこと、金融機関に報告書の提出義務を課すこと、金融機関に資料を要求できることを定めています(第2の2・5・6)。しかし、これらの調査が不十分であれば、委員会は金融機関へ立入検査し、必要な情報を収集することができます(第2の7)。 なお、立入検査権は、銀行法第25条において金融庁にも認められており、決して委員会だけの特別な権限ではありません。 第2で挙げているこれらの調査量は膨大で、委員会だけでは不可能なので、委員会は各地方財務局に権限を委任する必要があります(第2の8)。 つまり、調査及び公表の指揮監督は委員会が行い、実際の調査は各地方財務局が行うことになります。 |
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| (3)地域金融円滑化評価委員会の構成と位置付けについて | |||
| 地域金融円滑化評価委員会は、内閣府の外局に設置されます(第3の1)。内閣府の外局に設置したのは、『内閣府設置法』において、『内閣府が金融の適切な機能の確保を行う』と定められているからです。また、この制度が十分に機能するためには開示する情報の客観性・公平性が重要ですから、許認可権限を持つ金融庁とは別の組織(独立行政委員会)にしました。独立行政法人であるからには、行政と独立して存在し、政府の地域金融の円滑化に関する政策について、リーダーシップを取らなければなりません。そこで、委員会が各関係行政機関に意見を言えるようにしました(第3の7)。 | |||
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(4)公聴会 | |
| 金融機関の統廃合は、地域の利用者にとって重大な問題です。そのため銀行法31条には、『金融機関は、合併や廃業などを行う場合、地域での資金の円滑な需給と利用者の利便に配慮すること』と定められています。しかし実際には、今までの金融機関の統廃合は、金融機関の都合で一方的に行われてきました。そこで、このような現状を是正し、地域住民、地域経済の同意と理解の上で金融機関の統廃合が行われるように、関係者から話を聞く場(公聴会)を設けることを義務付けました(第4)。 | ||
| (5)罰則規定 | ||
| 情報の開示は、国の機関が行うものである以上、正確な情報に基づくものでなければなりません。もし、金融機関が虚偽の報告を行っていれば、それは当然罰則をつける必要があります。そこで、第2の5・6・7について虚偽報告等を行った者に対して、100万円以下の罰金を課します(第5)。これは、個人レベルの罰金としては、かなり高く設定されています。 | ||
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