■地域の元気が日本の元気!
    わが国の地域金融の現状
   

 平成不況と呼ばれる今、政府は一刻も早くこの閉塞感を打ち破り、日本経済を再生することが求められています。現在、わが国では民間企業数の99%以上を中小企業が占め、民間企業の従業者の80%以上が中小企業に勤務し、製造業の付加価値額(営業利益、人件費、減価償却費の合計)、卸・小売業の販売額の約6割を中小企業が担うなど、中小企業は日本経済を支える大きな存在となっています。このことから、日本経済再生のためには、中小企業の活性化が重要であると考えられます。
 中小企業活性化のためには、この分野への資金の効果的な供給(地域金融の円滑化)が不可欠ですが、1998年末にいわゆる銀行の貸し渋りが社会問題となったことに象徴されるように、わが国の地域金融は著しく滞ってしまいました。
 そこで政府は、地域金融の円滑化のために様々な措置を講じてきました。例えば、銀行に対して公的資金を注入するかわりに、各行に中小企業融資計画を公約させ、銀行全体で2兆9000億円の中小企業向け融資枠を設定しました。
 これは、一言でいえば政府による貸出規制です。
 また、特別信用保証制度を拡大し、銀行の中小企業への貸出額を増やそうとしました。つまり、政府が銀行に代わって信用創造しているのです。
 しかし、中小企業の資金繰りや中小企業から見た金融機関の貸出態度は、貸し渋り問題が底を打ったとはいえ、必ずしも大幅に改善されたわけではありません。『融資の見返りに預金を迫られた』、『理由の説明もなく融資を拒否された』など、貸し手(銀行)と借り手(中小企業等)の力関係を利用した不公正な取引慣行によって、地域金融の円滑化が妨げられているのです。

    ■銀行の業務の公共性から見た地域金融
      本来、地域金融はどうあるべきなのでしょうか。銀行法の第一条には、『銀行の業務の公共性にかんがみ、信用を維持し、預金者等の保護を確保するとともに金融の円滑を図る…』と、銀行の公共性について記されています。この公共性という観点から見れば、銀行は、信用を維持するために公正な取引を行い、預金者保護のために健全な経営を行い、金融円滑化のために努めることが求められています。ここでいう『金融の円滑』とは、『社会的に要請されている望ましい分野に資金を円滑に供給すること』と考えられています(注)。このことから、地域金融は、地域社会において要請されている望ましい分野、すなわち中小企業者の事業活動に円滑に資金が供給されるべきであると考えられます。
 このような観点に立つと、政府、銀行ともに、財務上健全な経営を推進する一方で、不公正な取引慣行によって地域金融の円滑化が妨げられている現状は、公共性を著しく損ねていると言わざるを得ません。
(注)1979年5月6日衆議院大蔵委員会での米里銀行局長(銀行法制定当時銀行局長)による答弁
    ■地域金融の円滑化を図るために
   

 以上のような銀行の現状と本来あるべき姿とのギャップを埋め、日本経済を再生させるためには、不公正な取引慣行を是正し、地域金融の円滑化を図らなければなりません。そのためには、これまでの官僚の裁量に依存した事前規制型の金融行政から、利用者が好ましい銀行を選択する事後評価型への転換を進めることが有効であると考えられます。つまり、私たち利用者が、単に財務の健全性だけではなく、公共性の観点から、利用者にとって必要な銀行を選択できるようにするのです。
 そこで民主党は、『地域金融の円滑化に関する法律案(金融アセスメント法案)』を提案します。これは、政府が行ってきたような中小企業への強制的な貸出規制や、政府による信用創造ではありません。公共性に基づいた銀行の情報公開のルールを設定することで、利用者が銀行を選択するという市場原理が働くことにより、銀行は自ら利用者を意識した経営を行うようになると考えています。
 本法律案によって、中小企業の事業活動に効果的に資金が供給され(地域金融の円滑化が図られ)、地域経済が発展し、最終的に日本経済が再生することと確信しています。



▲「中小企業の活性化」メニューに戻る

▲「基本政策」メニューに戻る


▲トップに戻る