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■2003年4月24日発行号
▼対照的な2人の質疑( 4月18日)
保険業法の一部改正案について、民主党の櫻井 充議員が15分間に亘り原稿なしで堂々と質問を展開した。いくつかの細かな数字も(多分)間違いなく用いて、本会議場から拍手が沸き上がった。私はフランスのジスカール・デスタン大統領が本会議で数10回、細かな数字を正しく用い、原稿なしで予算説明演説をしたという話を思い出しながら、櫻井質問を聞いた。前総理・森さんを評し「サメの脳ミソ」と言われていたとの件では、与党席からブーイングが起こり、議運(議院運営委員会)の理事が急遽集まり、何やら議場で協議する場面が生まれたが、その協議を横目で見ることもなく最後まで激しく政府に舌鋒を傾ける姿は、櫻井議員の面目躍如たる趣があった。
続く雇用保険法の一部改正案への質疑では、今泉 昭議員が登壇し、しっかり練られた質問原稿を朗々と読み上げての質問で、櫻井議員と極めて対照的なスタイルだった。自分の演説を終えて議席に座っていた櫻井議員自身のつぶやきだったかもしれないが、比較的、早口で与党からのヤジも多かった櫻井質問だったこともあってか、「これでしっかり落ち着ける」との声が私の議席周辺で聞こえてきた。期(当選回数)を重ね齢(よわい)を重ねて来られた労働行政の専門家の質問には議場も静まり、味わいのある質問が好印象だった。
図らずも2人の質問は、民主党の幅と奥行きを内外に充分アッピールできたように思う。
▼参院 直嶋幹事長の訪中( 4月19日)
中国側からの招待で菅代表に同行された直嶋幹事長から、会派の議員総会で訪中報告があった。先方からのお招きだったこともあって、国賓並みの歓迎ぶりだったようだ。靖国神社に関わり両政府首脳の往来ができない環境があるとする中国政府にしてみれば、今回の民主党招待は野党第1党の民主党とのパイプだけはしっかり築いておきたいという中国側新執行体制の対日重視の表れであるように思う。
胡 錦濤 国家主席との会談で同氏の印象を直嶋幹事長は上手く表現された。「野球のピッチャーに例えれば、豪速球もきれの良いシュートも持っていないが、コントロールが良く失投のない選手」と。
胡氏はこれからの中国の運営については、情報公開を進める、という。そして20年間で4倍の国民所得を果たし、「ゆとりのある社会」を作ることを国家目標とすることを明らかにしたという。「その前提に世界平和があるという我々の認識は、日本と同じでしょう」といった主旨の発言もあったそうで、現下の北朝鮮問題の解決については、米国、中国、北朝鮮、日本の4ヶ国でも5ヶ国となっても、効果があれば形にはとらわれない、と発言されたそうだ。この他、イラク問題についての発言はなく、台湾問題については平和裡に解決できる、との自信を漂わせていた、という。
▼「裸の王様」ビートたけし著を読んで( 4月21日)
学年的には私より1才上だが、同世代という事での共感も弁巧のこの人にずっと持ち続けていた。本書を読んでほとんどの点で共鳴できるものの、私の立場からは決して語れない事も多い。自由人だからこその主張で、少し羨ましい気がする。中国や韓国、ロシアへの批判的主張は正鵠を射ていて、この人の国を思う心は本物だと思う。電車の中でも気軽に楽しく読める本だ。
▼選挙事務所( 4月22日)
短時日で50〜60ヶ所の選挙事務所を訪問した。私自身、長く地方議員として統一地方選挙を戦ってきたので、ほとんど他の事務所に顔を出すことはできなかった。今回初めて、県内全域に仲間の事務所を訪ねることができたが、多くの収穫を得ることができた。選挙状況もある程度掌握できたし、事務所の雰囲気や集まっておられる人々から、今迄見る事のなかった候補者の特性や人柄を知る事ができた。選挙事務所もアパートの一室、テント一張から数百坪の敷地にド〜ンとプレハブを建てたところなど実に様々だった。
選挙事務所の大小が得票に比例する時代ではないし、事務所開きや決起集会に集まった人数が、客観的な得票のバロメーターに成り得ないところが選挙の妙だが、運動そのものも都市部では所によりパフォーマンスが大きな影響を与えることもあり、時代が少しずつ選挙を変えてきている。
しかし、おぞましい選挙妨害は相変わらずで、深夜に電話で陣営の名前を語って選挙依頼してイメージ・ダウンを企てたり、といった類の行為が後を絶たない。選挙は正面から堂々と戦って欲しいものだ。
▼竹中大臣の本音?(4月23日)
金融経済特別委員会に出席をして議論を聞いていたら、雇用創出のことで竹中大臣は例え話として、教育分野での可能性の1つとして「大学教授も試験問題のプリントを印刷していたりするが、これが教授の仕事なのだろうか、という思いがある」と語り、教授を実務的に補佐する部門をつくり雇用を創出できる、というニュアンスの答弁をしていた。そして、マクロでは、大学は事務員と教師しかおらず、もっと管理部門などで専門職をつくれるのではないか、といった趣旨の話をした。
質疑→答弁という形での発言だったから本気で考えたアイデアではないだろうが、政府の提案する雇用創出は、この手の話が多いことも事実で、あまり経済的な波及効果が期待できない。やはり、新しい産業を興す、というところまで行かないと、本当の経済活性化や雇用の創出は難しいと思う。
民間では様々な未来エネルギーの創造や発明、環境分野での画期的な商品開発などが行われているが、大抵、既存の勢力の役所を引っ張り込んでの手の込んだ抵抗でつぶされていく商品も多いように思う。政治家が零細・中小企業の真面目な企業人を応援しなければ、この国の経済の復活は更に遠のく。自分なりに頑張ってみたいと思う。
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