■2003年2月20日発行号

▼官僚の本音( 2月14日)

政府の要職に就いている、私の知己でもある代議士の秘書A氏と電車の中で出くわした。A氏は代議士が重責を担っている担当省庁の官僚と私的な付き合いも増してきているそうで、官僚の本音も聞けてとても勉強になっていると言う。官僚との人間関係をしっかり築くことも秘書の大切な役割で、A氏の有能さを私自身も聞き及んでいるが、代議士も大助かりというところだろう。

そのA氏、「酒の席でしたが、代議士の批判を『先生はちっとも、うちの役所の役に立っていない』と言うんですよ。『誤解してもらっては困る。役所の為じゃなくて、代議士は国民の為に動いているんだ』と言ったら謝られましたけど・・・」と私に語ってくれたが、こうした役人の聊爾(りょうじ/失礼なこと)な発言を知るにつけ、役人の本質はまだまだ変わっていない、と慨嘆するしかなかった。

「だから政権が変わらなければダメなんだよ」と喉まで出かかったが、場所もありグッと言葉を呑んだ。


▼国家予算の説明( 2月15日)

党県連のセミナーで国の予算案の説明をして欲しい、との要請を頂き1度はお断りしたものの、最終的には昨年に引き続きお引き受けすることにした。衆議院議員以上に「党の名」と「党の組織」に押し上げて頂いている参議院議員という立場からは、お断りできないと思ったからだ。

国会では、各党への予算説明に1省庁何人ものスタッフが出向いてくるが、81兆余の予算案を私1人で説明するというのはどだい無理な話で、自分なりの切り口を考えて何とか与えられた1時間を消化できたように思う。

しかし、準備に要した時間は無駄ではなかった。色々な資料に改めて眼を通すことができたし、頭の中も整理され、国会でのこれからの論議に直接役立たすことが出来そうだ。


▼元気な高齢者( 2月17日)

偶(たま)さか面談予定がキャンセルとなり朝1番でプールへ泳ぎに行ったら、ほとんどが60〜70代の女性ばかりだった。普段は夜間に行っているので、勤め帰りのサラリーマン風の人もおり40〜50代の男性の姿も見ることができるが、この時ばかりは元気な女性高齢者に圧倒されてしまった。

プールの横に設けられた水中歩行用のコース、それに付随した囲繞(いにょう/かこいめぐらす)されたジャクジーの中には、高齢女性がいっぱいで、とても私のような54才の若い(?)男が入れる雰囲気ではなかった。

「プールに通っている」と知人に話すと「眼の保養にもなるでしょう」などと差別発言ギリギリの事を言う人もいるが、もう泳ぐだけで私は十分に満足している。


▼「感性の時代」芳村思風著を読んで( 2月18日)

西洋の合理主義がとっくに行き詰まっている事は、思索する者なら誰の眼から見ても明らかだったが、次代の哲学がなかなか世間の眼に見えていなかった気がする。著者の独創的な思索の末に体系づけられようとしている感性哲学の誕生に、心から敬意を表させて頂きたいと思う。

本書は哲学書であり、色読(心を込めて読むこと)するには相当な時間を費やさなければならず、私の読み方では上っ面に触れたに過ぎないだろうが、その輪郭から私が求めている哲学のイメージに近いような気がする。インターネットで調べてみたら、著者にはもう既に20冊を超える著書があり、本書はまだ2冊目の出版物だから、きっと今では思索も深まり更に肉付けもされていることだろう。他の著作も読まずに批評はできないが、本書を読む範囲内では、もっと古代インド哲学、古代中国思想との比較や、原子物理学など微細な世界や宇宙論など現代の科学が新たに到達している最新科学情報をも、もっと駆使した論述が欲しいと思う。更に日本人の感性、文化を記紀や万葉集などの古典から深く掘り下げてみてもらいたい気もする。

山本七平さんが論語の解説書を出版された時、「人間が考えられるだけの思想は出尽くしている。あとは現代にどう映(写)し替えるかだ」という意味のことを書かれていたのを印象深く憶えているが、「感性の哲学」という概念はどこかに在ったものだとは思うが、今改めて時代が待望していたものだと思う。従来の哲学者の多くが外国の作品の翻訳や紹介、解説であたかも哲学者としての仕事を全うしていると錯覚していたのに比べ、著者は本物を追いかけていると思う。


▼中国 法輪功・金子容子さんの救出について( 2月19日)

法輪功学習者が迫害されているという暴露ビラを配布したとして北京公安局に拘留されている金子容子さん(中国籍・ご主人が日本人)の解放を求める超党派国会議員の会に出席した。

金子容子さんの拘留時の状況や、ご主人が面会に行った時などの状況がどうも曖昧模糊としている点もあり、関係者に質問してみた。つまり私が1番聞きたかったのは、現在の金子容子さんの心境だった。法輪功を今でも熱烈に信じているのか、日本に帰化する意志があるのか、といった点で、答えは2つともYesとのことだ。山谷えり子代議士からは、訪中した時、中国政府の実力者で、No.3ともNo.2とも言われる曽慶紅氏に直接、金子容子さんの解放を求めたところ、「法輪功を辞めるという文書に署名すれば解放できる」旨の回答を得ていると聞かされていたので、私はその点の確認を求めた訳だ。

結局、関係者の話から、それは難しそうだと理解したが、本人から直接聞いているのではないもどかしさが私には今でも残っている。私の質問の仕方が悪く、「金子容子さんには棄教(ききょう)の意志はないのか」と聞いたつもりだったが、「帰郷の意志は・・・」と取り違えられて最初、話がこんがらがってしまった。

中国側から「国内法に基づいて処置している」と言われれば、なかなか二の句が継げない面もあるのだが、日本の外務省は今回の件では対応も早く、今でも粘り強い交渉を重ねている。このことは我々議員団も評価していることを、この際付記しておきたい。


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