■2002年03月28日発行号

▼再び拉致について( 3月20日)

初めて議事堂の本館(国会議事堂)で質問を行った。新館は広くきれいだが、本館は重厚感がある。永年(25年)勤続議員の肖像画も新館の物より不揃いだが大きい。肩章付の軍服にたくさんの勲章で身を飾った油絵は、きっと帝国議会時代の議員なのだろう。今の時代の政治家にあまり見られなくなった風格が漂い、委員会の議場での論戦を上壁から見守っているかのようだ。

第8委員会室。内閣委員会での審議だ。
有本恵子さんの失踪を政府が拉致と認めてから10日程にしかならないところでの質問となった。昨日、被拉致家族の皆さんが小泉総理に要請行動を行ったところだが、総理は元気がなく蚊の鳴くような小さな声だったという。
今、一番この問題について官邸で積極的なのは安倍副長官だが、私の質問への答弁で「父(安倍元外相)の秘書官をやっていた時に、家族の皆さんのお話を直接お聞きしてから、自分なりに取り組んできた」という、この人の熱意は本物だろう。
「小泉総理は明日から訪韓するので、金大中大統領に情報の開示を求め、協力を求めるべきだ」と福田長官に提案してみたが、「良い提案をもらった」との答弁だったので理解を得られたのだとは思うが、、、。

日本の有力政治家が訪朝すると多くの人が北朝鮮派になっていくのは不可思議で、帰国後何か良い事でもあるかのようだ。朝鮮総連と朝銀、そして本国(北朝鮮)とのつながりは、資金の流れるルートだともいう。日本がこのパイプを締めれば北朝鮮の受ける打撃は、計り知れぬ程大きいだろう。
耐えに耐え、粘りに粘るだけでは、もうこの国の門戸を開けることは難しい。経済が大きな日本の交渉カードだ。

▼民主党のポスター( 3月22日)

今、張り出されている党の宣伝用ポスターは2種類である。1つはショートケーキの写真を載せて「人気より景気。」と書いたものだが、党内の幹部間で大議論になったという。
これだけ不景気で苦しんでいる国民の前で、少し、ふざけた印象を与えてしまうのではないかという意見が強く出されたという。ゲラ刷り段階では意外にも、クレームを付ける幹部もあまりなく、スーと責任者の了承を得られてしまったようだ。しかしいざ、出来上がってみると、「これはチョットまずい」との思いが多くの幹部の心をよぎったというのが実際だ。
逆に暗い時だから少しでも明るく、という思いで作成されたもので、国民にも理解されるのではないか、という見方もある。
私個人としては後者の方で、世の中が上向きの時は少し押さえ気味にして、下向きの時は明るい演出を考えても良いと思う。

もう一つのポスターは、特に話題性があるものではなく、民主党と書いた表札の絵を大きく真ん中に載せたものだ。
「表札」というと思い出すことがある。選挙運動や事前準備活動で色々なお宅へ伺って、ふと気付いたのだが、既に亡くなって何年も経っているのに表札は先代の名前のままになっているお宅が多かったことだ。実は私も父親が他界してから、家を越すまで1〜2年程だがとうとう表札を替えることができなかった。どこか非情で家を簒奪するかのようで恐れ多いことのように思えたのだ。


▼異国での叔母のうた( 3月24日)

母方の叔母が亡くなって7年になるが、過日ひょんなことで、その叔母の残していった短歌が送られてきた。昭和31年に米軍人と結婚し渡米して35年ぶりに夫君と帰国した時は、私の母である、叔母にとっての姉は既に身罷って(みまかって/逝去の意)いたが、川越の我が家にも仲良く二人して遊びに来られた。
羽田空港に勤めていたときからの50年来の知己が川越にいるというので、家を調べて案内したが、その叔母の友人の甥が私と同僚の市会議員であったのには驚いたものだ。因みに名前も私と同じRYUJIである。

叔母は私の母と同じで生まれは東京であるが、両親の出身地は新潟であることから、彼の地でこんな歌を残していった。

 父母の里 越後の国も 雪ならむ
    降り来る雪を 手に受け見つつ

これはペンシルバニア州のピッツバーグ日本協会のニューズレターに掲載されていたもので同紙には度々、寄稿していたようだ。

 雪ふくむ 雲は重たく風も無く
    ニテニの山の 上を動かず

 ほの白く 花を散らして 小止みなく
    雨降りしきる 垣根のバラに

といった自然を題材にした歌が多いが、

 懐かしや 母の出生地が 記されており
    求めし餅の 真空パックに

 つつがなく 今日も終わりて 平凡に
    すぎ行く生活の 幸を想へり

という歌などを見て、望郷の思いは依然、捨て難く残ったものの随所に幸福だった暮らしぶりを窺い知れて70数年の叔母の人生をあれこれ考えてみたりもした。
まだ8才でしかなかった私にとり、送別会での叔父や小母が滂沱として流れる涙を拭こうともせず、「蛍の光」を皆で合唱していた風景は、何とはなしに恐れと不安、戸惑いで心の置き場を見つけられないでいた事をかなりはっきりと憶えている。


▼警察官の増員−−−内閣委員会( 3月26日)

埼玉県は警察官1人当たりの負担人口が全国で一番多い。つまり警察官の数が日本一、比率的に少ないということになる。

私が県議会議員の時も、この問題をずっと取り上げてきたが、定員は国で決められるので、如何ともしがたかった。交番は設置されたが、いつも留守で不安だ、といった声が多く、外国人の犯罪や犯罪の凶悪化など国民の治安に対する不安は、今大きい。

来年度は全国で4500人の増員が予定されているが、このうち埼玉県には380人を割り当てられることとなっている。しかし、それでも尚、全国一人口比では警察官の数が少ないことに変わりはない。
警察のこれからの在り方を民間人により論議している警察刷新会議の緊急提言で「警察官1人当たりの人口負担が500人となる程度まで地方警察官の増員が必要」とされたが、これを目安とすると埼玉はあと4300人の増員を図らなければならないこととなる。
村井国家公安委員長には首都圏に在って特殊な環境にある埼玉には特段の配慮が必要と迫った。村井大臣は確約こそされなかったが、私の提案には深い理解を示していた。 


▼拉致と朝銀・朝鮮総連のこと( 3月27日)

3月20日、3月26日両日に亘って内閣委員会で標記の問題について議論させてもらった。朝銀のほとんどが破綻したが、朝鮮総連との密接な関係が明らかになっている中で、多くの不明朗な資金が北朝鮮に流れているという疑惑が強い。既に総額で6200億円が朝銀に注入されているが、最終的には1兆円が使われることになりそうだ。これは全て日本国民の税金によるものであり、仮に、こうした資金が北朝鮮に流れたりしたら、たまったものではない。
北朝鮮は日本にミサイルで脅しをかけたり、拉致したりという国だからだ。

新たな4つの信用組合が金融庁と関東、近畿財務局により認可されたが、ここの役員は総連との関係において一線を画すことを前提にしたという。
私は上野官房副長官に対し、この前提が反故(ほご/無効)にされたら認可を取り消すことも検討しておくべきだと指摘したが、北朝鮮政府に近い政界の実力者に気兼ねして、今日まで思い切った措置が取れないできたことはなんとも情けない。
与野党を問わず、北朝鮮の代弁者でしかない政治家に私は言いたい。
貴方はどこの国の政治家なのかと。



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