■2002年01月31日発行号

▼院内感染と医療機関の実態(1月27日)

大腸菌に近い細菌といわれるセラチア菌による院内感染があった世田谷区にある伊藤脳神経外科病院の発生事例について、党の勉強会
が開かれた。厚生労働省医薬局安全対策課から3人のスタッフが来て説明があったが、党側からの出席者に医師で病院経営も行ってい
る専門家の議員も多く、役所の説明には党側は全く不満で、次回もう一度、資料提出させた上で改めて説明を求めることにした。

それにしても今井参議院議員(医師)の話によるとアメリカに比べ、 わが国の病院内に於ける衛生管理はかなり立ち後れている、という。これから使おうとする消毒したメスなどの手術用具が一般エレベーターで運ばれることなどは、米国では考えられないという。
一事が万事こんな有り様で、日本ではあらゆる院内感染が起こり得る、との指摘は私には衝撃的だった。
畢竟(ひっきょう/つまり)わが国の医療機関が建築物そのものに多大な錯誤もあり、抜本的な見直しに迫られているのだと思う。

▼有事法制の概念(1月28日)

内閣危機管理室の青木参事官からいわゆる「有事法制」の取り組み状況について、民主党として説明を受けた。外務・安保・内閣・国土交通部門の合同会議であったが羽田元総理、菅幹事長も出席しての会議で出席者は60〜70人にもなっていた。

一通りの説明の後、最初に私が質問に立ち、「有事の概念に大量の難民が流入してくるという事態も含まれているのか」と聞いてみたが、婉曲(えんきょく/遠回しな様子)な言い方で解りづらくもあったが、結局のところ想定していないとの答えだった。しかし私は北朝鮮の内部崩壊に伴う大量の難民流入の可能性は充分に想定できることだし、ベトナムのボートピープルをはるかに超えるに違いない難民の流入には必要な法的整備をしておくべきだろうと思う。

▼橋本聖子さんという人(1月29日)

私は人間好きというか、少しミーハーなところがあって、国会で高名な人と出会うと直ぐ声をかけてしまう。エレベーターでスケーターの参議院議員 橋本聖子さんとバッタリとお会いした時は、莞爾(かんじ/にこやか)として目礼され思わず、他に人もいなかったので「今でもトレーニングはされているんですか」と聞いてみた。
どこかのクラブで指導していて、そこで自分も1時間位運動している程度なので、(体力の)現状維持がやっとです、とのことだった。
参議院会館の地下2階の食堂にまだヨチヨチ歩きの子供さんを連れてきて、一緒に食事をされている様子は暖かかった。
この方は誰にでも腰が低く国会では超党派で好まれている人だ。

▼同期生 巨泉さんの辞職(1月30日)

選挙の応援にも来てもらい、巨泉さんとは親しくさせて頂いていたのでとても残念な思いがするが、個人的には議員辞職は予期していた。
お酒も強い人でいくら呑んでも崩れない方だが、酒席では「次は出ない」とよく語っていた。党の両院議員総会の時だったと思うが、件(くだん)のテロ対策法案で激しい党内議論の時、「議員を辞めてもいい」と口を滑らせたことがあり、「それなら辞めろ」とのヤジに「ハイ辞めます」と反応してしまったことがあった。この時は本気でなかったと思うが、いつ本気で辞めると言ってもおかしくないな、私はそんなふうに感じていた。政党という枠の中で生きて行くには自由人であり過ぎて、組織にはご自分でも馴染まない、との思いがあったに違いない。

防衛政策では社民党に近い目線であり、私とはかなり隔たりはあった。党の参議院議員総会でテロ対策法案の論議の時、巨泉さんの反対意見に触発されるように発言者が皆、反対の論陣を張ったため、私はこれはマズイと思い、思わず挙手して、賛成の意見を述べたものだが、巨泉さんは能弁だった。党内の参議院議員の中には随分、巨泉さんに親炙(しんしゃ/感化を受けること)された人がいることは事実だ。
これからは充分すぎる程、マスコミから叩かれている民主党への内部批判よりも、マスコミ人として小泉内閣の抱えている矛盾に光を当ててもらえればありがたいのだが・・・。

博識でエネルギッシュな魅力ある人との新たな邂逅(かいこう/出会い)は、わが人生であと何度あるのだろうか。

▼私設秘書の法規制(1月31日)

加藤紘一代議士の私設秘書が逮捕され、公設だけでなく私設にも国会議員の責任を負わせるべき、という世論が高まり、小泉首相も法改正を指示したという。もっともな事だと思う。個人的には全く何らの問題もない。しかし、法的措置となるともっと実態を政治家とマスコミは国民にしっかり伝える義務があると思う。

公費が支給されるのは3人までだが、国会と地元選挙区を含めれば相当数の秘書を抱えているのが実状だ。中には、40〜50人もの秘書を持つ議員もいる。そうなると、議員本人が責任を持って雇用することは不可能に近い。後援会の役員から秘書見習いに、と頼まれれば拒否しにくいだろう。又、政界というのは恐ろしいところがあり、仲間やライバルに刺客を送ることもあり得なくはない。ライバル陣営にある程度の覚悟を持った人間を送り込み、多少の不正を働かせて、マスコミに告白させる、といった手の込んだ手段をとる者も出てくるかもしれない。私も9年間、国会議員の公設秘書を経験してきているが、様々なおぞましい場面を見聞きしてきた。

情報を国民の前に開示し、実態を把握した上で、現実に即した法的措置でなければ、再びザル法の誕生になるにすぎない。



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