■2004年9月30日発行号

▼600M新タワーの誘致( 9月25日)

先日、さいたまタワー誘致集会に出席した。100万人署名の目標に対し、これを大きく超える数になったと会場で報告があったが、その数字発表が混乱していて、124万人という人と140万人と語った人がいた。いずれにせよ、喜ばしい盛り上がりだと思う。600Mを超える世界一のタワーとなると、埼玉県にとって大いなる財産といえるだろう。

他の候補地は東京に6〜7ヶ所あるが、もうTOKYOはいいでしょう、と言いたくなる。首都機能移転問題について石原都知事は、首都圏として考えれば一極集中は避けられている、といった発言をしているのだから、不要論など展開せず、ズバリ石原流に『埼玉で良いのではないか』と早く言って欲しいものだ。

埼玉での建設予定地はさいたま新都心と既に決められているが、実は私は3度、私の住んでいる川越の南古谷ではどうかと上田知事に提案してきた。南古谷駅周辺は、私がざっと見積もっても千葉県の幕張メッセに相当する農地が広がっているのだ。しかも農家のほとんどは後継者もなく、土地の有効活用を期待している。首都圏の駅周辺で、全く手付かずのこれだけの土地を有している所は無いのではないか。

どうも知事には、私の地元という事で、もしかしたら単なる地元誘導として誤解されたのかもしれない。私としては、真剣に進言したつもりだったが、長年のお付き合いが逆に「また山根さんの冗談が始まった」と思われてしまったのかもしれない。もうこうなったら、“さいたま”には何としてでも持ってきたいものだ。


▼プロ野球ストに思うこと( 9月26日)

労使関係と国民の誰しもが認識して、事の推移をじっと見つめていたが、ほとんどの野球ファンは選手側の主張に理解を示していた。

「たかが選手」といった認識が多くのオーナーに当初あったようにマスコミ報道から忖度していたが、時代の大きな流れの中で素直な結論が出されたと思う。今の時代、全ての改革には情報公開が圧倒的な力を発揮している。ファンを無視して球団経営のみを追及するオーナーの姿勢はもう、通用しないということだろう。

しかし、スト決行最後の決断は古田選手個人の肩にズッシリと掛かり、そのプレッシャーは計り知れなかったと思うが、よくぞ決断した。自分の将来、世論の動向、近い未来が全く予測できない環境の中で、どれほどの苦悩を味わったのだろうか。不安で押しつぶされそうになった時もあったのではないか。

古田敦也選手はこの騒動の中で、金では買えない人間的な多くのものを身に付けたと思う。決断の前、孤独の底の中に棲んだ者にしか解らないある大きな味わいを堪能しながら。


▼新大臣への寸評( 9月27日)

金融担当大臣に就任した伊藤達也さんは、財政金融委員会で副大臣として私の質問に答弁していた事もあり、間近にじっくり見てきたが、好青年の印象だった。自身の選挙では、竹中大臣に何度も応援に入ってもらっていたが、わが党の山花郁夫議員に敗れている。選挙後、放映された戦いぶりを見たが、伊藤さんらしい人柄が出ていた。国会での答弁は丁寧で、真面目に丹念に仕事を果たしている感じだった。個人的には、努力が報われて良かったですね、と祝意を表したいと思う。

厚生労働大臣になった尾辻秀久さんは、先に訪問したモンゴル視察団の団長としての役割を担って頂き、大変お世話になった。ご一緒に一週間を共にしてきたばかりで、本当に嬉しい限りだ。財政金融委員会もご一緒だったし、予算委員会の理事としても交わってきたので、お人柄は十分に理解しているが、尊大ぶった所が全く無く、他者への気遣いもある人だ。しかし、筋の通らない事は大嫌いといった頑固な面もあり、モンゴルでも相手国の国会議員にズバリ苦言を呈する、といった場面もあった。学生時代に、世界中をヒッピーで渡り歩いていた経験談もたくさん聞かせて頂いたが、私には好感度の高い人だ。


▼吉本興業前会長の話( 9月28日)

民主党参議院議員の研修会が軽井沢で行われた。今回の講師は3人。岡田克也代表、ジャーナリストの高野孟氏、そして吉本興業の前名誉会長である中邨(なかむら)秀雄氏である。

岡田代表の話は代表らしく、極めて実務的な話しであったが、質疑の中では本音もかなり出ていたので、これからの党運営の在り方を大方、見通すことができるような気がした。高野氏の話は、細川内閣、旧・民主党結党時に自らが関わった場面場面でのエピソードを中心とした話しであったように思うが、氏自身の19世紀から今日までの歴史認識の中で、2大政党論を展開していた。

中邨氏の話は、今でも一言一句を思い出せる程、鮮明に私の記憶の中に残っていて、とてもおもしろいものであった。それは稽古屋という落語を紹介する形での講演だったが、もてない男が、どうしたら女性にもてるようになるのか近所のご隠居さんに聞くと、10項目にわたってその秘訣を聞かせてもらうことになる。中邨氏は、それを改めて語ってくれたが、聞いているうちに私は、選挙の極意を教えてもらっているような気がしてきた。今回のメルマガだけは、他党の人に読んでもらっては困るのだが、清水の舞台から飛び降りるつもりで少しだけ書かせて頂くこととした。

項目を列挙すると、(1)見栄え(第一印象)、(2)男(っぷり)、(3)金(の使い方)、(4)芸(を身に付ける)、(5)(個)性、(6)幼(さを持つ)、(7)科白(上手な話術)、(8)力(健康)、(9)肝(決断力)、(10)評判、これに加えて氏は、笑顔を挙げておられた。花菱アチャコのマネージャーをしていた時、作り笑いでなく無心で笑顔をつくることの大切さを学んだという。これらを身に付ければモテる男になるという訳だが、これは選挙必勝法でもあるだろう。

芸能界のエピソードをいくつも話してくれたが、1つだけ紹介させて頂くと、明石家さんまさんの金の使い方というのがおもしろかった。彼は番組が終わると、裏方さんも含めて呑みに行く事が多いのだそうだが、皆に酒を注いで回りながら「最近、どんな事があった?」などと取材して、その話をネタにして翌日のテレビで、さも自分が体験した事のように直ぐにしゃべっているという。

そして気配りの話として、外れ馬券を貯めて持っておいて、その中に当たり馬券を忍ばせ、「これ、こないだ買った馬券なんだ。まだ見て確認してないけど、あげるわ」と言って渡すのだそうだ。すると「当たってました〜」と大喜びで電話が掛かってくると、ワザと「しまった〜。お前にやるんじゃなかった」などと言って応じているという。中邨氏は彼の生きた金の使い方を評価していた。


▼日朝実務者協議 報告(9月30日)

外務省の齋木アジア大洋州局審議官から直接、北朝鮮との交渉内容の詳細を聞いた。第2回目の会合だったにも拘わらず、マスコミ報道の通り、日本側からすれば信じるに足るだけの報告ではない。

石岡亨さん、有本恵子さんについては、調査結果として口頭で死亡時の状況説明があったというが、写真や具体的証明となる証拠書類の提出はなかったという。横田めぐみさんについては、入退院を繰り返していたと言い、その病状についての説明をしていたという。しかし、「それではカルテなど、具体的な証拠を」と求めると、「それは無い」と答えるに止まっている。又、横田めぐみさんが、それ程、入退院を繰り返す状況では、結婚し出産するのは不可能でなかったのか、といった問いにも、まともに答えなかったそうだ。

説明に対する日本側からの反論には再反論は一切無く、「調査機関に伝える」との言葉の連発だったそうだ。調べた結果をしっかりと説明のできる調査機関の責任者も出てこないようなメンバーでは、実務者会議などと言えないだろう。

10月中、遅くとも11月半ばまでに次回の実務者協議を開催することを日本側が提案したのに対し、持ち帰り検討すると北朝鮮側は回答しているが、もう第3回協議で実のない回答となったら、協議を打ち切り、制裁措置を発動すべきだろう。