山根隆治君
 官房長官は時間がないということで、通告してあります順番を少し変えまして、まず官房長官にお尋ねをさせていただきたいと思います。

 実は、資料をそれぞれ今お配りをさせていただいております。昨日の読売新聞、それから今日のスポーツ新聞にも何紙か出ているようでございますけれども、「小泉純一郎選曲 チャリティー・アルバム」ということで、選曲、監修が小泉純一郎さんということで、私は総理と同姓同名の違う方かなと思っていたんですが、写真が大きく出ていますので、これはもう小泉総理に間違いないというふうに思いました。

 本来、小泉総理自身にお伺いするのが一番適切なんですが、今日はいらっしゃらないということで、政府見解といいましょうか、官房長官の方から感想なりお聞かせをいただきたいと思います。一国の最高権力者、小泉総理がこうした広告に登場するということについてどのような感想をお持ちでしょうか。

国務大臣(細田博之君)
 私も官房長官をずっと務めておりますが、歌舞伎だとか音楽だとか、この間のオペラとか、あるいは映画俳優と会ったり、今いろんなことをされますけれども、一切相談にあずかったことはございません。

 それで、総理がエンニオ・モリコーネのファンであるということは先ほどよく聞いたところでございますけれども、御指摘の広告については、私はどのような経緯があるかは承知しておりません。総理大臣等の文言がないので、あるいは個人として何かやったのかもしれませんが、どういう経緯であるのかは私も確認はしたいと思いますが、コメントする立場にございませんのと、これが公的な立場で何か行われたとは思っておりません。

山根隆治君
 私は、違法性があるというふうな考え方はもちろん持っておりません。しかし、やはり一国の総理大臣が一民間企業の売上げに協力をするというふうな形、しかも、これはタイミング的に、このエンニオ・モリコーネさんが来るのが八日、九日に来られるということでございまして、非常に私は総理大臣としては軽はずみな行為ではないかというふうにも思われてならないわけであります。

 報道されているところに、私が調べたところによりますと、このアルバムの売上げの一部は社会福祉法人中央共同募金会へ寄附されますというふうに書いてあるわけでございますけれども、これで少しは救われるような気もしないではなかったんですけれども、やはり基本的にはこうした行為というのは慎むべきものであったというふうにも思えてなりません。

 しかも、小泉総理は、ブッシュ大統領と会談されるときも、芸術家のお話ならいいんですけれども、音楽、趣味といいましょうか、それに一々容喙するつもりありませんけれども、やはり人情物よりも時代劇が非常にお好きという感じがいたします。このモリコーネさんもイタリアの方でございますけれども、マカロニウエスタンの一連の映画音楽を作曲された方ということで、小泉さんの嗜好に合った方だなというふうな気持ちはいたしますけれども、是非この点、今盟友というお話ございましたけれども、官房長官からも一言やはり私はアドバイスも是非していただきたいというふうに思いますが、そのこと、報告するというふうなお話だったと思うんですけれども、御自分の気持ちでもそうしたものがあればお聞かせください。

国務大臣(細田博之君)
 山根議員からそのような強い御指摘があったことはよく伝えさせていただきます。こういう、言わば商行為でございますのでね、商行為にどのような形でかかわったのか私も分かりませんが、よく伝えたいと思います。

山根隆治君
 私は、やはり少し小泉総理も皇室に倣うべきだろうかと思うんですね。やはり、昭和天皇もあれだけ大相撲の大ファンでしたけれども、とうとう終生一言もだれのファンだということも明かされなかったという、非常にすばらしい私は沈黙があったと思うんです。やはり、沈黙すべきことは沈黙する、そして郵政のように雄弁に語るときは語っていただいて結構ですけれども、その辺のめり張りというものが是非必要だろうと思います。

 今回の衆議院選挙を見ましても、私は、小泉さんのいろんなパフォーマンスというものが、いらっしゃらないんでなかなか言いにくいんですが、多分、テレビ見ていらっしゃるという前提で、院内テレビを見ているという前提でお話もしてみたいと思うんですけれども、やはり日本の文化の私は破壊を少しされてしまったようなふうに私自身は思えてなりません。人への感謝だとか思いやりだとか謙虚だとか謙譲だとか、そうした日本独特の文化、精神文化というものが私はいささかおかしくなっていやしないかというふうな思いが強くいたしましたので、ちょうどこうした記事を見させていただいたことにかんがみて発言をして、お尋ねをしたというわけであります。

 それでは次に、今度は明るい話題、触れさせていただきたいと思います。オリンピックの問題でございます。

 小野委員長も一九六四年のオリンピック出場されていたお姿というのも、私まだ高校生でしたけれども記憶に残っておりまして、非常に何か奇しき縁というものを感じるわけであります。

 今まで我が国では、東京オリンピック、そして冬季では札幌オリンピック、長野オリンピックというふうに三回のオリンピックが開催をされてきたわけでありますけれども、これらのオリンピックの意義というもの、国家にとってどのような意義があったのか、文科省の副大臣にお尋ねをいたしたいと思います。

副大臣(塩谷立君)
 オリンピックの件については、私も東京オリンピックのときは中学生でございまして、大変、非常に感銘深く、その記憶に残っているところでございます。

 東京オリンピック、昭和三十九年、一九六四年で、ちょうど戦後の復興の一つの仕上げ的な大事業だったと思っておりまして、国民スポーツへの関心の理解とその成功が国民に大きな自信を与えたということでありまして、競技施設や道路、鉄道等、輸送機関が整備されたと思っております。また、札幌や長野においても、国民に冬季競技への関心と理解を深め、また冬季競技施設に関する交通体系の整備等が整備されたと思っておりまして、いずれにしても、開催都市を中心に、大変な国際親善も深めた効果があったと評価をしているところでございます。

山根隆治君
 既に東京都と福岡市が二〇一六年若しくは二〇年の開催について名のりを上げているということでございます。

 私は、今年の七月、二〇〇九年の世界水泳大会、予定されている、そこに立候補した横浜市が、実は非常に有力だというふうに言われていたわけでありますけれども、唯一候補都市の中で政府の財政支援を受けていない、そのことは本来誇るべきことかも分かりませんけれども、そうした理由で選に落選したという、そういうことが指摘されて落選されたという報道がございました。

 私は、この夏季のオリンピックということになりますと、当然政府の全面的なやはり支援というものがなくてはほかの都市に競争で勝つことはできないというふうにも思うわけでございます。一番のポイントはやはり政府の全面的な支援にあるかと思うんですけれども、もし、どこの都市とはまだ決められておりませんけれども、候補地が来年一本化されるスケジュールになるわけでありますけれども、そうした際、政府としてはオリンピックについて全面的な支援をするおつもりがあるかどうか、その決意を官房長官からお聞かせいただきたいと思います。

国務大臣(細田博之君)
 オリンピックについては、もう国民も挙げてその報道を見たりあるいは現地に出掛けられる方も多いということで、国民的な人気も支持も大きいと思います。

 小野委員長はもとより、橋本聖子参議院議員、荻原健司参議院議員、麻生太郎衆議院議員と、あとおられるかもしれませんが、取りあえず分かっているだけでも……

山根隆治君
 民主党もいますよ。

国務大臣(細田博之君)
 民主党もおられますね。何人かのオリンピック出場経験者もおられるわけで、これは、行政の方もあるいは国会の方も挙げて、御指摘のような何とか頑張って支援をしながら国民世論を盛り上げてまいりたいと、こう考えております。

山根隆治君
 文科省、副大臣の方も同じ質問に対していかがでしょうか。

副大臣(塩谷立君)
 これは今官房長官からお話しいただきましたように、国挙げてということで、具体的には、例えば一つの都市に決まった後で、やはり大阪市の場合、これはもう結果は残念な結果になったんですが、オリンピック競技大会大阪招致に関する関係省庁会議とか、そういうのを設置した例がありますし、政府としても、内閣総理大臣を含む政府関係者が参画してオリンピック招致委員会等を設置して全面的に協力をしてまいりたいと考えているところでございます。

山根隆治君
 今、副大臣から図らずも大阪のお話がされました。大阪が惨敗、たしか六票しか取れなかったんでしょうかね、したその原因についてどのように御認識なさっていらっしゃいますか。まあ大阪の方に申し訳ないんですけれども。

副大臣(塩谷立君)
 余り大阪の例を出さない方がよかったかもしれませんけれども、大阪の場合は、幾つかプラス評価とマイナス評価があったと思いますが、一つは、最高クラスのスポーツ施設が整備されていたこと、あるいはホテル等が十分であることは非常に評価をされておったんですが、残念なことに所要時間達成が困難と思われる会場が幾つかあったこと、例えばボート競技場がかなり遠方にあったこと等がマイナス要因になったと聞いております。

 こういった過去の評価も踏まえて、今回もし立候補する場合は、しっかりとそういうことも考えて、JOCと協調しながら努力してまいりたいと思っております。

山根隆治君
 あえて外されたのかどうか分かりませんけれども、やはり一番強く言われていましたのは、やはり国の、国とそれからJOCとの連携、それから国民的な盛り上がり、これが非常に欠けていた、これが一番大きい要因だというふうに言われていたと思いますし、私も当時のマスコミ報道からの情報の中ではそんなふうな認識を持っていたんですけれども、今のような、言われた、ボート場かどこか競技場が遠いというのは、これは別に大阪だけではなくてどこの都市においてもそういうことはありますし、これから日本で誘致する例えば東京であるとか福岡であったとしてもそういうことは言えるわけですね。

 ですから、ちょっと外れたのか外したのか分からないんですけれども、もう一度ちょっと認識聞かせてください。

副大臣(塩谷立君)
 その点についてはちょっと私も詳しくは承知をしておりませんが、いずれにしましても、国民的盛り上がり、JOCと政府あるいは我々文科省等の協力関係をしっかり構築して、やはりその盛り上がりといいますか、いかに招致するかという、その気持ちの上での一体感を持って今後進める場合にはやっていかなければならない。

 確かに、大阪の場合はそういう点では、いろんな今申し上げましたような施設の状況等も一つの要因としてあったかもしれませんが、全体的な盛り上がりに欠けていたと言われることもあったかもしれませんので、また、その点もちょっとまた過去のいろんな事実を調べてみたいと思っております。

山根隆治君
 是非お願いをいたしたいと思います。
 オリンピックの開催については、IOCの総会の決定で七年前に決められるということでございます。したがって、二〇一六年のオリンピックを目指すとすると、来年の六月にはJOCへの開催概要計画書を出さなくてはならない、そして十一月に国内統一の絞り込みが行われるということの手順になるわけでございます。そして、二〇〇七年に世界じゅうの都市の募集をIOCでするというふうなことになる、こういうふうなスケジュールになっておりますので、時間があるようで実は非常になくなっているということでございますので、是非、副大臣におきましては是非大臣お帰りになったらお伝えいただいて協議いただきたいんですけれども、国民的な盛り上げということについて一層御努力をいただきたい、これ要望をさせていただきたいと思います。

 さて、副大臣、そちらの方で何か話しづらいんですけれども、二〇一六年あるいは二〇二〇年のオリンピック招致ということで、その決め手となるものはどのような、ほかの都市との競争の中で決め手となるポイントというのはどんなふうに御認識されていますか。コンセプトの話ですよ。

副大臣(塩谷立君)
 やはり日本で行うことについては、その国、我が国の非常に特色を持った大会をいかにつくれるか、そのコンセプトといいますか、それを重視していく必要があると思っております。

 今度は北京で二〇〇八年、それから一二年がロンドンになりましたんで、その後アジアへ戻ってこれるか、あるいはほかの大陸へ行くか、いろんな考え方で一六年がいいのか、あるいは二〇年がいいのかという判断もしなければならないと思いますが、やはり何といっても、我が国日本伝統のそういったものがうまく出せるような、そういうコンセプトを持ったほかの国にないものをつくることが大事だと、そのように感じております。

山根隆治君
 日本にある非常にアイデンティティーといいましょうか、そうした何かコンセプトということでございますけれども、それは非常にすばらしいことだと思います。

 私も、それでは何があるのかということをにわかでございますが考えてみると、やはり日本の持っている和の心といいましょうかね、そうしたものをどう表現するかというのが大きいのではないかという気がしてなりません。これからいろいろなテロの時代を迎えて非常に世界が不安定な中では、やはりその和の概念というか、これが非常に日本独特のものがありますし、優しさがある。私はそれは非常に必要だと思うんです。

 夏季のオリンピック終わってから多分二週間、調べていませんが、二週間だか一か月ぐらいしてからパラリンピックがそこで行われるということになっていたかと思うんですね。私は、これ唐突で大変あれですけれども、オリンピックと、健常者と身体の障害、ハンディを持っておられる方を例えば一緒に競技をしていただくというふうなことも一つ発想としていいのではないか。例えば、水泳のリレー形式で何か行う。第一泳者を身障者の方に泳いでいただくとか、何かそうしたことを私はやることによって世界じゅうに大きなインパクトを与えるし、日本の和の心というものを表現できるのではないかというふうに実は昨日の夜考えてみたんですが、そんな点はいかがですか。

副大臣(塩谷立君)
 ただいまの山根委員のすばらしい意見をまた考えて我々としても今後進めていきたいなと思っているわけでございますが、いずれにしましても、オリンピックとパラリンピックが同時に行われるようになりますので、そういった和の心を持って一緒に競技をするというのは大変すばらしいと思っておりますし、基本的には、今、福岡と東京が立候補しておりますので、どちらにするかということの、まずはその勝負がどうなるかということ。それぞれの都市のまた特性を生かして計画書を出していただく。そういう中でまた、今の山根委員おっしゃったような、日本でなければ、また障害者と一緒の競技が、一緒に競技ができるというような、また新しい考え方を持ってやることが大事かなと思っておりますので、そういうことも含めてまたいろいろ御指導いただいて、我々としても努力してまいりたいと思います。

山根隆治君
 福岡、そして東京都が正式に立候補表明して、札幌が今模索をしている。ただ、やっぱり財政上の状況はどうかということでちょっと腰が引けているように見えますけれども、札幌の方いたら申し訳ないんですが、そんなふうに思っておりますが、どっちが有力なんですか。

副大臣(塩谷立君)
 まだ正式に、来年の六月ですか、計画書が出てくる、立候補表明書が出てくるまで内容的にもまだはっきり見えていませんので、そういうことは今の段階では判断はできない状況でおります。

山根隆治君
 無理を承知で聞いてみたんですけれども、福岡は福岡市だけではなくて九州という一つの大きなブロックで構想を練っておられるという報道がなされております。そして、オリンピックは一つの都市の開催ということになりますけれども、私は一つの広域的な考え方ということがあってもいいんだろうというふうに思っております。東京オリンピックも長野もそして札幌も、やはりその一つの市だけではなくて幾つかの競技をその都市以外のところでも行いました。一九六四年の東京オリンピックのとき、私も覚えていますが、埼玉県で、戸田のボートをそこで行う、ボート競技を行ったというふうなことがありましたし、東京オリンピックでも幾つか、もっと幾つか、十か所ぐらいでしょうか、やられていたようなふうに記憶もいたしております。

 ですから、そういう意味では、私は埼玉県選出でございますけれども、東京というふうなことで仮に想定した場合、福岡は元々ブロックでやると言っていらっしゃいますけれども、やはり東京も、東京オリンピックというふうな名前になろうかと思うんですけれども、それはやっぱりイメージとして首都圏で行うということは非常に大事だろうというふうに私は考えているわけです。ですから、今、埼玉県ではタワー、六百メートル級のタワーを、東京か埼玉かということで、今、競い合っているんですけれども、そうしたことで非常に埼玉県の意識も、私はやっぱり広域で考えて、首都圏ということで町づくりを考えているということでございますし、都知事もそれは異議はないようであります。

 私、実は今朝ですね、上田埼玉県知事ともちょっとこの問題話をしまして、是非ひとつ首都圏でというふうなイメージをどんどん出して一緒にやっていきたいというふうなことを私的にも表明をしていただいたわけでございます。ですから、是非東京のオリンピック、そして六百メートル級タワーの下で、埼玉県もいろいろな幾つかの競技に協力をしていくというふうな思いを致しているんですけれども、広域のオリンピックということについての考え方、ちょっと聞かせてください。

副大臣(塩谷立君)
 広域で行う、オリンピックについては、都市がその都市だけで行わなければならないというものではございませんので、先ほど委員おっしゃったように、東京オリンピックのときも戸田でボートが行われ、また所沢市でもクレー、あるいは横浜市でサッカーなどが行われたわけでございます。また、札幌オリンピックでも千歳市においてスキーの滑走競技、あるいは長野では白馬村においてジャンプ競技などが行われたわけでございますので、基本的にはその開催地、候補地、東京ですね、東京の考え方でいかに広域に行うかということになると思いますので、川越市の山根先生、あるいは上田知事にも協力していただいて計画が出されればそういう中で判定がされると思いますので、よろしくお願いいたします。

山根隆治君
 私、国民の全面的なバックアップ、そして政府のバックアップ、これが本当に不可欠だろうと思います。そして、その前にやはり議会のバックアップも大事でございますが、東京都の場合ですと、やはり財政的な面での議論というのはそれぞれ会派によって違うようであります。そういうことからして、やはり広域でそれぞれ負担し合ってやっていくということは非常に大事だろうというふうな考え方を実は私は持っております。

 一九六四年の東京オリンピックの閉会式、私は非常に感動いたしまして、人生観も大きく変わって、あの閉会式を見て、世界の平和は国境を越え、人種を越えて可能だということはあのときに確信をしまして、以後、私のそれが信念に今日でもなっているわけでございます。

 若い人々、いろいろな問題があって、就職もままならないというふうな状況等もありますけれども、是非オリンピックを誘致して、夢を国民の前に提示するということが必要であると思います。是非御努力のほどをお願いいたしたいと思います。

 続きまして、二つ目の問題、NHKの問題に入らせていただきたいと思います。今日は、参考人ということで会長にもおいでいただきまして、お忙しいところ、ありがとうございます、急にもかかわらず。二〇〇〇年十二月に市民団体が開いた女性国際戦犯法廷というもの、これ自身については、この法廷そのものについては私もかなり批判的な目というものは持っておりますけれども、そのことはおくといたしまして、この報道をめぐりまして、NHKとそして朝日新聞がかなり論争をされたということでございます。そして、今般、朝日新聞がNHK報道委員会で審議、その審議の結果を、見解を発表をされまして、朝日新聞の秋山社長さんも取材の詰めの甘さを深く反省しますというふうなコメントを出されておられます。

 NHKとしては、新聞報道によりますと、広報局が朝日新聞の今後の報道姿勢や記事の表現などを見た上で対応したいというふうなコメントを出されておられるわけでありますけれども、国民の注視のこの問題について、NHKとしては今後どのような対応をされるか、あるいはお考えあれば今の時点でお聞かせいただきたいと思います。

参考人(橋本元一君)
 お答えを申し上げます。
 この朝日新聞の問題でございますが、NHKのETV二〇〇一の番組が政治家の圧力で改変されたと朝日新聞が報じた件について、先般の朝日新聞の記者会見では、取材不十分で、詰めが甘かったとしながらも訂正しなかったということについて、我々NHKとしては理解に苦しむと、納得できないという気持ちがいたします。やはりコメントでも申し上げましたけれども、今後、朝日新聞の報道姿勢とか、それから記事の上での表現、こういうものをよく我々注目してまいりたいと感じております。

 それから、やはり山根委員お話がありました、市民団体から現在NHKがやはり同じように政治的圧力で番組が改変されたということで訴えられております。この裁判の中で、NHKとしてはそういうことはないんだということを明らかに主張してまいりたいと思っています。その準備書面等もインターネット等で特別に公開しています。視聴者の方々に対してもしっかりと説明責任を果たしてまいりたいというふうに考えております。

山根隆治君
 まあ、両巨頭といいましょうかね、マスコミ界の、非常に国民注視しておりましたし、人によってはどんどんどんどんこの際論争したらいいんだという方もおられますし、もうそろそろという方もおられますし、私たちが、政治家が容喙する話ではありませんけれども、非常に今注視しているということだけは私からもお伝えをさせていただきたいと思います。

 ただ、NHKの新生プランを見ますと、政治的な圧力にも私たちは影響されないんだというふうなことを書かれていたり、あるいは、先般NHKテレビ視聴者の皆さんからのいろいろな御意見を基にして番組を作られてそれを放送されましたけれども、それも私も見させていただきましたけれども、今の政治的な圧力についても触れられていたということで、非常にそこに何らかのこの問題についての一つの示唆というものがあるのかなというふうに私自身は受け取ったところもございましたけれども、今後とも、そうした圧力のない、圧力受けてもそれをはね返すだけの気迫で、ひとつ、あったとすればですよ、頑張っていただきたいということをこの問題については申し上げたいと思います。

 次に、NHKの受信料の支払状況は、最近の数字を教えてください。

委員長(小野清子君)
 日本放送協会橋本会長。
 こちらの方でお願いをいたします。前の方で、前の方でお願いいたします。

参考人(橋本元一君)
 支払再開、この新生プラン以降、大変視聴者の方々のクレームがひところに比べて低下してきております。それから、実際に受信料そのものの支払、これにつきましても大変向上してまいっております。まだこの数字そのものは微々たるものでございますが、実際に支払再開の件数というものが延べ、延べといいますか、この八月、九月の二か月間でございますが、見込みの三万件に対して三万五千件と、大変微々たるものではございますけれども、ひところに比べて伸びてきているという状況でございます。

山根隆治君
 NHK新生プランでやはり視聴者の一番関心を引いたところが、お支払いいただけない場合は民事手続による受信料の支払督促の活用などについて検討云々というところが非常に注目されたところであったと思います。

 この未納者に対して簡易裁判所を通じて支払督促の通知を出すということについては、いつごろ、どの程度の規模になるというふうに予測されておられますか。

参考人(橋本元一君)
 お答え申し上げます。
 民事手続につきましては、基本的に現在の法制度の中でぎりぎりの手段だと考えております。

 基本はこれまでのとおり、やはり未払あるいは未契約の方々に対して、受信料の意義あるいはNHKとしての活動、こういうものを十分意を尽くして御説明申し上げた上で、最後の最後の方法としてこの導入を、活用を考えるものであります。したがって、意を尽くして説明を繰り返す、これが大変重要なことだと思っております。これまで以上に重要なことだと思っています。

 その結果、お支払いいただけない方というものが対象として決まってこようかと思いますので、今の段階で一挙にこの手続を取ろうということでございませんので、対象者としてもこれから検討していくことになりましょうし、それから実施時期としましてもこれから時間を掛けて意を尽くした上でのこととして慎重にやってまいりたいと考えております。

山根隆治君
 簡易裁判所を通じての督促というのは全国で今五十万件くらいあるということで、これはほとんどサラ金関係ですけれども、非常に、もしNHKが大きい規模でこういうことに踏み切っていくというのは大変な混乱を起こすということを、ひとつそのことは御検討といいますか、留意をしていただきたいというふうに思っているところであります。

 このNHKの新生プランによって、人員削減、千二百名の削減ということも明らかにされていますが、これでNHKが再生は可能だというふうに自信をお持ちになれますか。

参考人(橋本元一君)
 本来、この番組あるいはニュースというものは、職員あるいはメンバーが、チームメンバーが一人一人取材に回り、また創造力を発揮しまして、言わば手作りで作っていくというのがこの番組なりニュースという性格でございます。その意味では、千二百人という、業務をですね、削減するというのは、NHKにとっては大変厳しいことだと考えております。

 この要員の削減につきましては、大きく二つの意味がございます。一つは、大変厳しい財政状況の中で、この要員削減というのは直接的な経費で、年間百十億、百十億円規模の効果を生み出します。そういうことも期待いたしますが、一方、これからのデジタル、完全な放送・通信融合という新しい放送の時代に向けて脱皮する体制というものも築いてまいりたいというふうに考えております。

 これで一生懸命NHKとしましては、改革の努力を視聴者の方々にも御納得いただけるよう努力してまいりたいというふうに考えております。

山根隆治君
 受信料の徴収をどのように行っておりますか。

参考人(橋本元一君)
 受信料の徴収につきましては、現在、各地域のスタッフの方々を中心に、いわゆる契約活動、それからそれに引き継いで支払いをいただくこの収納活動、こういうところに当たっております。それから、またほかに、この地域スタッフのほかに、郵便局あるいは銀行、電器商、そういうところにもこの契約あるいは、いわゆる開発と言っていますけれども、契約開発等のいろいろ業務支援をいただいて受信料収納に努力しているところでございます。

山根隆治君
 スタッフ、地域スタッフという方々が徴収されているということでございますが、その事務費、支払う事務費というのは消費税の課税対象になっているわけでありますけれども、この消費税の扱いというのはどのように処理されていますか。

参考人(橋本元一君)
 お答えします。
 このスタッフに対する報酬でございます。このスタッフは個人事業者という扱いでございますから、当然報酬の中には消費税というものを内税としまして含んでおります。これを含んだ上でお支払いしているというやり方を取っております。

山根隆治君
 しかし、契約収納事務費の支払の内訳表にはその消費税が全く書かれていません。これはどういうふうに理解したらいいんでしょう。

参考人(橋本元一君)
 お支払いするときの調書には、現在、NHKから発行しているものにはこの消費税分の別掲ということはしておりません。これは、これを何といいますかね、必ず書き込まねばならぬという、いわゆる何といいますか、会計法上の、税法上の義務ということはございません。それよりも大事なのは、スタッフの方々と契約を結んだときに、この消費税が報酬の中に含まれているということをお伝えする、あるいは事務の手続の進んでいる中で必要な都度その説明を加えていく、そういうことが必要だと。そちらの形で行っております。

山根隆治君
 そうしますと、三%から五%に消費税が上がったときも説明されているんですか。

参考人(橋本元一君)
 これは当然ながら、三%から五%に変わった平成九年でしたか、このときに行ったものと思っております。この委託にかかわるスタッフの方々の団体、組織体に対しても同様でありますし、その後、お問い合わせが、地域スタッフの方からお問い合わせがあれば、それに対応して御説明申し上げているということでございます。

山根隆治君
 現場からはそうした声がございません。一切聞かされていないということでございます。例えば今まで十万円払っていた場合に、その中に消費税があるといって、それが三%から五%になっても、いずれにしても金額が変わらなかったということは、内税だということが通らない理屈になるんじゃないですか。

参考人(橋本元一君)
 お答え申し上げます。
 実際に報酬そのものに内税として含まれているわけでございます。これをお支払いしたときに実際にそういうふうな、これは契約のときにそういうお話をするというふうなことがございますので、そういうことで御説明した後は、報酬そのものについて、これが三%から五%になったとしても、報酬の中には内税で入っている。この報酬が基本的にすべてでありますので、これに対して消費税としての登録をなさるかどうかというのは、個人事業主である地域スタッフの方々が、ちょうど確定申告するように、その責任においてやっていただくということになろうかと思います。

山根隆治君
 それじゃ、資料の提出をお願いいたしたいと思うんですけれども、後刻、後日でも結構ですけれども、そうした説明をされたというのであれば、消費税について説明した何かマニュアルがあったはずですから、それを出していただきたいというふうに思います。

 働いている人たちの現場からは、そうしたものが全く説明なくて、消費税分がどうなったのかということで、回答がないままにもう何か月もたって、半年もたってでしょうか、それから、いやあれは内税だったんですというふうなことで、非常に信頼関係が今失われているというふうな話を聞くわけですね。

 これが本当だとすると、ただ内税ということで逃れているばかりで、そうしたら国に視聴者からお預かりした受信料の中で消費税をお支払いすると。しかし、そのお支払いするときに、事務員、事務費としてスタッフの方々にお支払いする分を外してそれで国に納めるということは、ある見方によっては、いろいろなことを想定した上でのことですけれども、脱税行為にもなりはしないかというおそれもあるわけで、そこのところはそう単純に、今までの御説明も聞かせていただきましたけれども、明らかになっておりませんし、しっかりとそれ文書によって私は確認をしていただく義務があると思います。是非委員長の方で、私の今要求に対して、資料を求めて、理事会で御協議いただきたいと思います。

 もう一つの資料でございますけれども、国、国にお支払いしたときの消費税、国に支払ったときの消費税が、そのスタッフの方々の消費税の分は省かれているかどうか、そのことも含めての資料を是非求めたいと思います。よろしくお願いします。

委員長(小野清子君)
 理事会の方で検討いたします。
 以上で山根隆治君の質疑は終了いたしました。(拍手)