山根隆治君
 おはようございます。
 私がお呼びしていた大臣が到着していないということで、今日は流れるような質問というわけにどうもいかないようでございますので、大臣が、おられる大臣の順番で伺うということになりますけれども、御理解いただきたいと思います。

 私は、今日お伺いいたしますのは、拉致問題についてまずお尋ねをいたします。
 今外務大臣がおられますので、外務大臣からお伺いいたしたいと思います。
 実は、私が平成十三年の十月三十日に参議院の内閣委員会において、これは当時、今も官房長官ですが、福田官房長官に拉致というのはテロなんですかということをお尋ねしたことがございます。それに対してのお答えとしては、テロというのとちょっとニュアンスが違うんじゃないかなと、こんなふうに思いますという答弁が実はございました。家族会の方、救う会の関係者の皆さん、非常にこれにショックを実は受けたということがございます。欧米の人たちの物の見方ということについては、これはもう拉致は完全なテロだと、こういう認識ですが、日本の政治家のみが拉致はテロではないんじゃないかという答弁が実は繰り返されてきました。

 しかし、その後、川口外務大臣が、平成十四年二月の二十七日には衆議院の外務委員会においてテロと違うというようなことをおっしゃっておられましたけれども、その後軌道修正されて、平成十五年三月十七日、参議院の予算委員会において、普通はこの拉致というのはテロと呼ぶと思うという趣旨の御発言がございました。その後、六月五日に衆議院の本会議で総理自身が今度は、普通はこれはやはりテロと呼ぶだろうということを発言されました。

 そして、先ほど申し上げました官房長官の答弁も変わりまして、十月の、十五年十月の一日、テロ特におきましては、普通はテロだという認識をされた、表明をされたわけでございますけれども、ここで改めて、拉致はテロだというふうな認識を政府としてお持ちなのかどうか、今いらっしゃる川口大臣にお尋ねをいたします。

国務大臣(川口順子君)
 この前申し上げたことと全く同じことでして、拉致というのは国民の生命、安全にかかわる問題であるというふうに考えております。こういうことを普通にはテロと言います。

山根隆治君
 ありがとうございました。それは正式な見解ということを改めて伺いました。
 実は、一九九四年の夏に金泳三元韓国大統領、そして前クリントン・アメリカ大統領と非常な激論が交わされたというのがつい最近の雑誌記事、インタビュー記事にございました。

 当時、北朝鮮の核疑惑ということでアメリカが非常な危機意識を持ちまして、これはもう戦争にならざるを得ないという認識で、韓国金大統領にその協力を、理解を求めたわけでありますけれども、大統領は、金大統領はこれに猛然とやはり反対をいたしました。なぜかというと、もう四分以内に休戦ラインのところで敷設してある砲というもの、ミサイルというものが一気に韓国を襲う、数十万の人たちがこれによって一気に命を落とすことになりかねないんだということで、二十数回の電話でのやり取りをした上でこれをいさめたということがございます。

 つまり、アメリカの国家戦略と、そして自国の国民を守ろうとする金大統領との間のいろいろなせめぎ合いだったというふうに私は思うわけでございますけれども、一国の最高指導者として国民を思う熱情というものを改めて私も感服をいたしたところでございます。

 政治家の役割というのは、国民の生命と財産を守る、主権を守る、そして国際平和を希求するというところにあろうかと思います。そういう意味では、拉致というもの、国民の一人であっても拉致をされた場合には相当な覚悟を持ってこれを守らなくてはいけないということがあろうかと思います。

 実は、三月の十六日、これはホームページから私、拾いましたけれども、救う会のニュースを見ました。実は、アメリカのべーカー駐日大使に、家族会の方、救う会の方が大使と話合いを持っております。

 その席上、べーカー・アメリカ大使は、特別委員会が四月二十九日に、パターンズ・オブ・グローバル・テロリズムというレポートを報告するけれども、それに理由が書かれるということで、大使は、個人的にはリストに拉致問題を入れるべきだと思っているということを言われております。そして、参加された方々に希望を持ってこのレポートを待ちたいと思うということを発言をされて実はおられるわけでございまして、ここにそうした認識がレポートにされるということは非常に大きな政治的な意味があるということでございます。

 そうしたところで、我が国の政治家が拉致はテロではないんではないかというふうな認識を示すということになると、大変なそごを来すことになるわけでございまして、そういう意味で私は今改めて拉致はテロなのかということをお尋ねをいたしたわけでございます。
 こうした認識を改めてしっかりとお持ちいただきたいということを申し上げたいと思いますが、その点について、普通はということではなくて、もっと突っ込んだテロとしての認識を御表明いただければ有り難いと思います。

 官房長官、おいでになりましたので、拉致がテロですかということの問題についての認識を──今ちょっと息が上がっていますから、やっぱり外務大臣、どうぞ。

国務大臣(川口順子君)
 先ほど申し上げたわけでございますけれども、この拉致というのは、国民の安全、国民の生命にかかわる重大な問題であるというふうに考えております。そういう状況を普通にはテロと言うと我々は考えます。

山根隆治君
 ありがとうございました。
 それでは、小野大臣が来られましたので、小野大臣にお尋ねをいたしたいと思います。
 我が国における失踪事件というものが北朝鮮による拉致だったと、こういう認識は政府はいつごろから持っておられたのか、お尋ねいたします。

国務大臣(小野清子君)
 山根議員にお答えをさせていただきます。
 昭和五十二年の九月に、北朝鮮工作員に取り込まれました在日朝鮮人が、四十五歳から五十歳くらいの日本人独身男性を北朝鮮に送り込めと、そのような指示を受けまして、かねてから知り合いでありました東京都在住の日本人男性を石川県の宇出津海岸に連れ出しまして、北朝鮮工作船で迎えに来ました別の北朝鮮工作員に同人を引き渡した事件、宇出津事件が発生したわけでございます。

 当時は、警察におきまして当該在日朝鮮人を外国人登録法違反及び出入国管理令法違反で逮捕したものと承知をしておりますけれども、捜査に当たりましては、同人から拉致の経緯、動機あるいは状況等に関する供述を得たことから、北朝鮮による拉致事案であると見まして、国外移送目的拐取、拐取というのは誘拐の拐と取るという字を書きますけれども、拐取の立件を視野に入れて捜査を行ったものと承知をいたしております。

 なお、当時、最大限の努力をもって証拠の収集に努めたものの、本人は北の方に拉致されてしまっているわけでございますので、事情聴取はもちろんできないわけでございます。国外移送目的拐取の立件に至らず、したがいまして、五十二年当時は、宇出津事件の被害者が北朝鮮当局の国家的意思によりまして、本人の意思に反して北朝鮮に拉致された事件であると公表できる状況にはなかったものと承知をいたしております。

山根隆治君
 一般には、この拉致というのは一九五〇年代からあったのではないかというふうに認識をされております。世間に公になりましたのは、昭和五十五年の産経新聞のスクープがございました。その後、梶山国家公安委員長が六十三年国会で北朝鮮による犯行だということを、見解を述べられたというところで初めて明らかに世間になっていったというふうに思っているわけでありますけれども。

 それでは、小野大臣にお尋ねいたします。昭和五十六年に起きました、宮崎県において起こった日向事件というものはどのようなものであったのか、お尋ねをいたします。

国務大臣(小野清子君)
 御指摘の事案は、我が国に密入国をいたしました北朝鮮の工作員が偽造の外国人登録証明書を使用して在日朝鮮人に成り済ましまして、北の他の北朝鮮工作員らとともに在日韓国人等へのスパイ工作、あるいは我が国自衛隊や対北朝鮮政策等に関する情報収集活動を行っていた事件であると承知をいたしております。

 宮崎県警察におきましては、昭和五十六年の六月に、北朝鮮へ向けまして密出国を試みたものの、折からの台風のため工作船と合流できないまま宮崎県日向市の海岸を漂流している工作員を外国登録法違反で逮捕したと承知をいたしております。

 さらに、十日間以上にわたる現場周辺の検索の結果、脱出しようとしていた海岸の松林から、暗号メモ、それから脱出地点の地図、それから偽造外国人登録証明書等を発見するとともに、同人の不法出国幇助をした別の工作員につきましてもこれを逮捕いたしまして、スパイ活動を裏付ける資料を押収したものと承知をいたしております。

 また、工作員が徘回していた現場付近で発見されました偽造外国人登録証明書につきましては、他のスパイ事件で押収されたものと同質のものであることも確認されたと承知をいたしております。

 以上のような警察捜査の状況につきましては、本件被疑者の逮捕後に事件公表を行って以降、捜査の各段階におきまして、捜査結果を踏まえ、最大限その公表に努めているところと承知をいたしております。こうした発表の内容に、ただいま申し上げました捜査の内容につきましてもすべて含まれていたところと承知をいたしております。
 このような状況であるということを是非御理解を賜りたいと思います。

山根隆治君
 この方が検挙されたのは昭和五十六年の六月の二十四日でございます。この以降、たくさんの拉致事件というのが頻発をしてきているということでございます。このときになぜ的確な措置を取れなかったのかというのは非常に残念で疑問に思うところがございます。

 このときの取調べの調書の中で、船の、偽装の工作船については圧倒的な速度だということも実は明らかになっております。工作船は三十五ノットから三十八ノット、時速にすると六十キロから七十キロぐらいのスピードを持っている。これに対して巡視船は時速三十キロぐらいということでどうにもならない、追い掛け切れないということもこの中でも明らかに、取調べの中でなりましたし、また、工作員の自供によりますと、拉致する場所の一つの共通したポイントというものも実は明らかになっているところでございます。

 それは、無人駅があるところ、身を隠す森があるところ、それから夜間でも目立つ目標物があること、これを上陸の条件にしているということでございます。そして、具体的には、九州でいえば志布志海岸、日南海岸、青島海岸、大淀川河口、日向海岸、延岡海岸、そして大分、福岡、佐賀、長崎が適地だということを工作員が述べている、非常に衝撃的な話でございます。

 よくここまで自供に追い込んだなというふうに思うわけでございますけれども、当時の取調べ官の大迫さんという方が朝鮮語が話せる方だったということでございまして、なかなか工作員ですから口が堅い、もう命懸けでこうした仕事をするわけですからそう容易に自供してくれるものじゃない。そして、いろいろな、お風呂に一緒に入りながら背中流したり、人間関係を作りながら、そして義兄弟の契りを交わして、相手の国の風習というものに同意しながら人間関係を作って、そして自供に追い込んだという、非常に涙ぐましい努力をされてこうした自供に追い込んだわけでございます。

 ですから、この情報というものはもう我が国の最高機密に入っていたはずでございますし、また意味のある非常に大切な資料だったというふうに思うわけでございます。

 昨年十二月にテレビでこのことが放映されて、いろいろな反響はあったんだろうというふうに思いますけれども、なぜこのときの自供を基にして国家としての対応策を取らなかったのか、非常に疑問であります。この点いかがですか。

政府参考人(瀬川勝久君)
 お答えいたします。
 日向事件でございますけれども、まずこれはいわゆる拉致事件ではございませんで、北朝鮮工作員のいわゆる潜入、脱出という事案であるということでございます。

 それから、北朝鮮工作員のこうした潜入、脱出という形での密出入国の実態でございますけれども、警察は日向事件、これ非常に当時として画期的な事件だったと思いますけれども、戦後約五十件の北朝鮮関係の諜報事件を検挙しておりまして、こうした事件の多くが日向事件のように沿岸部において工作員が潜入、脱出をすると、こういうものでございました。最も古いこの種の事件といたしましては、昭和二十五年に島根県で密入国をした事件というものも検挙をしております。

 で、こうした北朝鮮工作員による潜入、脱出の状況につきましては、ただいま日向事件について大臣から御説明ありましたように、精一杯の捜査を推進しているところでございますけれども、国民の皆様に広くこの実態を知っていただこうということを考えておりまして、そういう考えでおりまして、日向事件につきましてもその都度報道発表を行ってまいりました。また、警察白書、当時の警察白書にもかなりのスペースを割いてこの事件について記載をしてございますし、また警察庁警備局で発行しております「焦点」という広報資料がございますけれども、これでも特集として、この日向事件等につきまして、あるいはそのほかの北朝鮮工作員の潜入、脱出の事案につきましても広報に努めているところでございます。

山根隆治君
 いや、今の認識はおかしいんじゃないですか。これは拉致じゃないと、この事件は、日向事件は拉致じゃないという認識というのは極めておかしいですよね。それは拉致をその場ではしていかなかったかもしれないけれども、準備活動に入っているわけですから、それも一体のものとしてとらえなくてはいけないわけで、何ですか、今の答弁は。

政府参考人(瀬川勝久君)
 御指摘のとおり、本件そのものは拉致事件ではございませんでしたけれども、拉致事件と極めて類似した形態で行われている事案であることはもう御指摘のとおりでございまして、この日向事件における事例というのも大いに参考にさせていただき、また国民にもその実態を広く知っていただくための努力をしてきたというふうに御答弁させていただいたところでございます。

山根隆治君
 ちょっと大臣、どうですか、今の答弁、私のやり取り聞かれて、小野大臣。

国務大臣(小野清子君)
 捜査によりまして明らかになりました事実をどこまで公表するかの判断というものは、警察におきましては個人のプライバシーの問題あるいは保護、自後の捜査への影響、こういうことを総合的に勘案して判断していることと、一応、基本的な考え方としてはそのような場に立っているわけでございます。

 なお、御指摘の件について申し上げれば、捜査によって明らかになった事実、ただいま申し上げましたとおりでございますけれども、宮崎県警察においては捜査の各段階で記者発表を行っているほか、それから、公判の場におきましても被疑者の刑事裁判を通じて相当程度明らかになっていることと承知しておりますので、さらに、事案につきましてその後も警察白書に捜査で明らかになった工作員の活動実態を詳細に記載をいたしましたり、適時に広報資料を作成するなどいたしまして、国民の方々に広く知っていただく努力を重ねてきたと承知をしているところでございます。

山根隆治君
 大臣、駄目ですよ、聞いていないことをお答えになってもしようがないんです。私は今公表しろとかなんとか、そんなことは要求、今、今の段階、何もしていませんから。私が申し上げたいのは、こうしたことが分かっていながら、いろいろな捜査の中で、北朝鮮の工作の手法とか、それからどこで拉致するかとか、もう明らかになっているわけですね。

そして、工作船がどれぐらいの性能を持ったものかということがもう明らかになったわけじゃないですか、ここで、取調べで。ですから、それに対する政府が対応をすれば巡視船を、我が国の巡視船の性能をどれぐらい高めるとか、そういう措置をすぐしなくちゃいけなかったわけですね。国民に公表、その時点でしなさいということを申し上げているわけじゃなくて、あなたがそういうふうな情報を取ったならば、それを直ちに、今、そのお立場じゃないけれども、その当時は。しかし、それを関係機関に言って、防衛庁なり海上保安庁なり協議をして、その対策というものを国として、政府として取るべきだったんじゃないかということを申し上げているんです。

国務大臣(小野清子君)
 一般論として申し上げますれば、警察は捜査によって明らかになった内容につきまして必要に応じて関係省庁に対し情報提供を行っているところでございます。特に日本人拉致容疑事犯を始めとする北朝鮮による対日有害活動の捜査に当たりましては、関係各機関との連携を取ることは捜査を進める上で必要不可欠と考えておりますし、海上保安庁とも所要の情報交換を行っているところであり、現在は先生御案内のとおり大変機能……(発言する者あり)はい。機能的にも大変北朝鮮に負けないだけのスピードを持つ捜査船ができているということは承知をいたしております。

山根隆治君
 私が質問していることに答えていないんですよね。情報を、今どうなっているかということじゃないんです、その当時の話なんですから。

 そうしたら、関係機関に、そうした政府の関係機関とも協議したということであれば、そうしたら日本の巡視船というのは性能をいつアップできたんですか。北朝鮮の工作船に対応する性能をいつアップしたんですか。

国務大臣(小野清子君)
 現在は大変巡視船のスピードがアップしておるということは承知しておりますけれども、国家公安委員長としていつという時期は承知いたしておりません、今。

山根隆治君
 何月何日からアップしたということを聞いているわけじゃなくて、一番大事なことは、こうした事実、日向事件で本当にすばらしいもう捜査されましたよ。そうした情報がありながら何で対応できなかったのかということをお伺いしているわけですよ。官房長、いかがですか。

国務大臣(福田康夫君)
 どうしてその対応できていなかった、対応していたんだろうと思います。しかし、それが日本としてどこまですべきかと、また、日本だけの立場というか、日本の立場で考えても、相手がいるわけですから、相手とどういうような交渉をしていたのか、そういうことを総合的に考えなければいけないんだろうと思います。

 また、その防衛と海上保安庁、海上保安庁がどこまでできるかとかいったような、それから防衛庁にいつから引き渡すかとかいったようなことについての線引き、そういうようなことも十分、その時々の国際情勢とかいろんな状況を考えて判断することはあったとしても、なかなか判断しにくいような部分もあったんだろうと思います。

 私もどういう経過をたどったかの、たどってこういうふうになったのか、これは分かりません。正直言ってその検証もしておりませんけれどもね。委員が、少し生ぬるかったんじゃないのかというような趣旨でお尋ねになっているんではないかと思うんですけれども、そういうふうに見える部分もあるのかもしれません。しかし、それは政府全体でどういうふうな対応をするかということについては、それはその時々の判断ということがありますから、一概にいいの悪いのというふうな判断というのは付けにくいことだと思います。検証しているわけじゃありませんから。

 ですから、またそういう御質問をいただくというふうに予想していなかったものですからその程度しか言えませんけれども、過去の検証もさることながら、これからどうするかということも極めて大事なことでございます。むしろ……

山根隆治君
 過去があって現在があるの。

国務大臣(福田康夫君)
 もちろんそうですよ。そうですけれども、しかしそういうような経過を踏まえてそういうふうになっているんですから、だから今現在、それからこれからどういうふうにするかということを真剣に考えるべきことだと。もちろん過去のことについて、これは承知しているということは当然だと思います。

山根隆治君
 答えになってないじゃないですか。委員長お分かりでしょう、聞かれていて。どうして答えになってないかということをじゃ具体的に申し上げますよ、今むっとされたから、怒られているから。

 今の御答弁の中で、今官房長官言われた、相手がある、相手があるないじゃなくて、相手がひどいことをしているんだからそれにどう対応するかというのは自国の判断ですよ。相手があるといったって、あなた、どこの国の大臣なんですか。日本の国民の生命と財産を守らなくちゃいけない、貴重な情報がある、これを生かしてどう国民の生命と財産を守るかという問題じゃないですか。何が相手があるですか。関係ないじゃないですか、そんなことは、相手は。

国務大臣(福田康夫君)
 それは日本だけで考えてすべて決められるということでもないでしょう。じゃ、どういうふうにしたらいいんですか。むしろお聞きしたいですよ、それ。

山根隆治君
 お教えしますよ。
 日本だけで考えられることじゃないですか。巡視船の性能をアップするということは日本だけでできることじゃないですか。工作船に、向こうの工作船をこっちが捕獲しなくちゃいけないじゃないですか。そのために性能をアップするということです。それだけの予算を作る、付けるということです。それで済むことじゃないですか。相手があるからという、関係ないです。我が国の国内でできることです。

国務大臣(福田康夫君)
 ですから、それは過去にどういう判断をされたか知りません。知りませんけれども、今は性能もアップさしているんですよ。それはそういう状況に応じてその必要性を感じて、我が国が必要性を感じてやっているわけですから、過去のことを言われても、そのときにどういう判断をしているか、ちょっと私も検証しておりませんのでお答えはできません。

山根隆治君
 そんなばかなことはないじゃないですか。過去のこと、今も拉致はずっと続いているじゃないですか。しかも、一説には百何十人が日本人は拉致されているという話もありますよね。警察が確認しているだけの数じゃない、とてつもない数の人たちが拉致されていると言われているわけですよ。なぜこんなことになってきたのかということを歴史を検証しなくちゃいけないですから、いけないということですよ。二十年ほどの前のことなんです。そのことを確認しなくてあしたへの対応なんかできやしないじゃないですか。

 それでは、小野大臣にお伺いをいたします。
 そのときの、五十六年六月二十四日に検挙したときのその取調べの調書というのが、これはもう民間の報道機関から国民の前にも明らかに去年されているわけですから、この調書を資料として提出をいただきたいと思いますが、委員長の方で後ほど御確認されるでしょうけれども、そういうことはでき得るかどうか、そのことをお答えください。

政府参考人(瀬川勝久君)
 お答えいたします。
 日向事件に関する捜査資料の公開についてのお尋ねだと思いますけれども、この種スパイ事件を検挙した際には、当然、警察部内、内部でその記録を整理、保管等はいたしましていろいろ捜査の参考としているところでございますけれども、その内容につきましては、やはり捜査上の秘密の問題でありますとかプライバシー保護の問題でありますとか、いろいろな点がございます。

 したがいまして、その中で公表さしていただけるものにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、白書あるいは広報資料等でかなり詳細にわたりまして最大限の公表をさしていただいているところでございますので、この資料そのものの公表という形につきましては差し控えさしていただきたいというふうに思います。

山根隆治君
 被疑者はもう北朝鮮に行っていますよね、もう帰っていますね。今もう御生存、生存されているかどうか分かりませんけれども。特別な問題ないんじゃないですか、もうだって民間の報道機関が情報を取っているわけですから。何の問題があるんですか。

 国会法百四条、そして憲法六十二条の規定によって要求をいたしたいと思います、改めて。

政府参考人(瀬川勝久君)
 この事件につきましては、関係者の一名逮捕、と幇助罪とで二名ですか逮捕しておりますけれども、さらに北朝鮮にその船で戻ったという者も、これは我が国に対する密出入国という、容疑者ということになります。そういう意味では、あの事件は完結に、完全に終結したものということは言えないというふうに思います。

 それから、その内容につきましては、言わば我々の、この種の密出入国事案というのは、これは現在もあり、また今後も行われる可能性が大いにあるわけでございまして、そういった今後の対策に資するという部分もございます。

 そういった種々の点を勘案をいたしまして、この資料そのものにつきましての公表というのは差し控えさせていただきたいと考えております。

山根隆治君
 小野大臣ね、私は昨日、もう事前に通告してあるわけですよ、こういうことを質問いたしますよと、日向事件について。ということをもうお話ししているわけですから、もう少し明快な御答弁がなくては困りますね。

 どういう、こうした調書があって、いろいろな重要な情報がある、これに対しての対応をどうしたかということを関係機関にお話ししたと言うけれども、どこの機関にどんな情報を提供して対応策を取られたのか、もう一回明らかにしてください。

国務大臣(小野清子君)
 恐れ入ります。現物を拝見していないために判断しかねますけれども、御指摘の文書の、文書面の資料につきましては、警察はこれを保有しております。

 なお、該当文書の内容につきまして言及することについては、ただいま申し上げましたとおり、捜査上の秘密の保持やプライバシー保護の観点から差し控えるという立場でございます。

山根隆治君
 そしたら、この調書はなぜ民間に出たんですか。民間に開放されていて、開示されていて国会にどうして出せないのかを教えてください。

国務大臣(小野清子君)
 先ほどの点を勘案いたしまして、公開できるところは公開させていただいているというところでございます。

山根隆治君
 どうも論議がかみ合わないんですね。(発言する者あり)

委員長(片山虎之助君)
 不規則発言をやめて。

山根隆治君
 これは昭和史の深いやみですね。やみとなぞというのが北朝鮮の問題にずっとあるんです。これはもう官房長官のお父様が総理大臣されていたとき、時代のことでございます。当時、いろいろなうわさがありながらも政界を包むやっぱりやみだったですね、この部分というのは。私は、今それを明らかにすることによって明日につなげる、国民の生命と財産をどう守るか、国家の主権をどう守るか、これは非常に私はいい事例だったと思うんです。

 これをもう一度、私は、調査して、それを明らかに国民の前にする義務があると思います。これはただ一つの事件だけではなくって、日本の昭和史の一つのやみの部分というのを明らかにすることは私はできるというふうに考えます。

 また、もう昼でございますから、休憩して何らかの答弁をいただきたいと思います。

委員長(片山虎之助君)
 残余の質疑は午後に譲りますが、答弁についてはよく相談をして、午後再答弁をしていただくようにお願いしまして、午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時一分開会

委員長(片山虎之助君)
 ただいまより予算委員会を再開いたします。
 国家公安委員長はどうした。はい、急いでください。国家公安委員長、遅刻ですよ。発言ありますか、冒頭に発言がありますか。小野国家公安委員長。

 ちょっと済みません、議題宣告しておりません。
 休憩前に引き続き、平成十六年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。
 冒頭に、小野国家公安委員長、発言を許します。

国務大臣(小野清子君)
 失礼いたしました。
 先ほどの続きをお話しさせていただきますけれども、本件捜査に関しましては、既に支障のない範囲で、警察白書あるいは報道発表等を通じましてその内容を明らかにしているところでございます。そのようなわけで、資料そのものを御要望であれば、精査の上、個人のプライバシーに関する事項、あるいは捜査手法等捜査上の秘密に関する事項、あるいは将来の同種の事件の捜査に支障を来すおそれがある事項を除きましてお示しする方向で警察庁において検討するものと承知をいたしております。

山根隆治君
 それでは、今御答弁にありましたように、委員長の方で警察庁の方に委員会の名において資料請求、是非していただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

委員長(片山虎之助君)
 後刻理事会で協議いたします。

山根隆治君
 支障のないものをというものでございますから、どの程度が出てくるのかということがございます。

 当時の取調べ官の大迫さんという方が非常な努力をされて取調べをされたということでございますし、当時の警察、日向警察の署長、山口署長さん、まだ御健在のようでございますので、この事の真相について、私の方から委員長の方に参考人として本委員会でお呼びいただくことを御要望させていただきます。

委員長(片山虎之助君)
 この件についても、後刻取扱いを理事会において協議いたします。

山根隆治君
 この北朝鮮という国は大韓民国の官邸、大統領官邸を襲撃したり、あるいは航空機爆破事故も、事件も起こしました。ラングーン事件もあった。偽札を偽造して密輸するということも起こった。そして、日本の拉致の問題があった。やりたい放題のところでございます。したがって、普通の交渉ではなかなかうまくいかなかったというのが日本の外交の実績でございます。

 ですから、時には圧力もという、最近、今叫ばれているところでございますし、それが一部功を奏しているところもあります。幾つものやはりカードというものを私は北朝鮮に対しては外交交渉の上で持つべきだと思っておりますが、私たち民主党が要望いたしております、この拉致問題についての特別委員会を衆議院、参議院でそれぞれ要望して、国対、国会関係者の間で今協議されているところでございます。

 国会で決めることでは十分ございますけれども、外務大臣としてそうした動きについて期待されていますか。私たちの主張に期待されていますか。

国務大臣(川口順子君)
 北朝鮮に対しましては、政府として対話と圧力ということを言ってきているわけでございます。そして、その対話、これは今、ピョンヤン、失礼しました、六者会談等で進めているということでございますし、それからまた圧力ということも、対話に向けるために適時適切に使っていくということが必要であろうかというふうに思っております。

 特別委員会ということは、これは委員もおっしゃられましたように、正に国会の中でお決めになられるということで、設置自体について私の立場でコメントをさせていただくのは控えさせていただきたいと思います。

山根隆治君
 そうは言いながら、今大臣の目を見ていると、かなり私たちに期待しているなというふうに私にはお見受けしまして、やはり外交のカードとして特別委員会があるということだけでも相当なやはりプレッシャーになるわけでございますから、この点については国会筋の話でありますけれども、更に今の期待される目を受けて民主党もしっかり頑張っていきたいというふうに思っているところであります。

 そのほかのカードとして、これは事前に通告いたしていませんけれども、石破さんに突然ちょっと振って恐縮でありますけれども、軍事的な面でのやはりプレッシャーというか、そういうものも一つのカードになり得る。つまり、具体的には、大規模の軍事演習といったようなものを日本海で行うということもありますし、それから潜水艦とか工作船を追尾して撃沈する訓練をあえて見せる等のメニューというものも軍事的にはあり得る。私は今、素人ですから、そういうことをすべきだと言っていませんが、様々なそうしたデモンストレーションというのはあり得るわけでありますけれども、そうしたものを検討されたことはございますか。

国務大臣(石破茂君)
 突然のお尋ねでございますので的確なお答えができるかどうか、これは自信がございませんが、私どもとして特定の国を想定をいたしましていろいろな実際の今先生が御指摘のような、そういうようなことをやっておるわけではございません。

 しかしながら、私ども、防衛力の本質は抑止力であると。どのようにして、相手方が日本に対してそのような攻撃を仕掛けないかということを念頭に置きながら、抑止力としての防衛力は保持をしておかねばならない。そして、仮にそのようなことがあった場合に、どうして国家、国民、国の独立と平和、国民の生命と財産守ることができるかという意味におきまして、委員が御指摘になったようなことをやっておるわけではございませんが、しかし、向こうが日本を侵攻しようと思った場合にそれは必ず排除ができるんだということは、特定の国を念頭に置いたわけではございませんけれども、きちんと能力として保持をしているということは必要なことであろうと思っております。

 具体的な訓練の内容につきましては、それはお答えを差し控えさせていただくことをお許しいただきたいと存じます。

山根隆治君
 来年度予算の中で、BMDについて既に二〇〇三年の十二月に導入が決定しているわけでございます。この予算付けはどのようになっておりましょうか。

国務大臣(石破茂君)
 先生御指摘のように、平成十一年八月に安保会議の了承を経まして日米共同技術研究に着手をしたところでございます。これは四つの分野にわたっておるところでございまして、現在、設計及び試作、試みに作るもの、を鋭意行っているところでございます。平成十一年度から十五年度までに百五十六億円の予算を計上してまいりまして、さらに、試験等に伴う経費といたしまして、平成十三年度から十五年度まで二十一億円の予算を計上してまいりました。

 この功績の一つであります赤外線シーカーにつきましては、既に一部の試作品が完成をしておりまして、平成十六年度予算案におきましては、試験等に伴う経費といたしまして七十六億円を計上させていただいておるところでございます。

 現在、今後の予定につきましては合衆国と調整中でございますので、詳細申し上げる段階ではございませんけれども、現在試作中のものが完成をいたしますれば、それらに関して必要な試験を日米共同で実施していくことになるものというふうに考えております。

山根隆治君
 委員長、小野大臣に対しては私の方からの質問をこれで終わりますので、お取り計らいください。

委員長(片山虎之助君)
 どうぞ。

山根隆治君
 既に北朝鮮に配備されておりますノドン二百基及びテポドン1の開発が完了が近いとされているわけでございますけれども、今長官の方から御説明ありました予算付けがされているということで、BMD、ミサイル防衛システムをもってこうした北朝鮮のミサイルに対して対応するということでございますが、このシステムでほとんど防御し得るという御認識でしょうか。

国務大臣(石破茂君)
 十六年度予算におきまして私どもがお願いをしておりますBMDシステムというのは、委員が今お尋ねになりました日米共同研究を行っておるものとはまた別物でございます。これは委員よく御案内のとおりでございます。これは、イージス艦に配備をいたしますSM3と地上に配備いたしますパトリオット、PAC3でもちまして、ダブルで撃ち落とそうと、こういう構想でございます。

 先生御指摘のように、北朝鮮が、まだこれだれも見たわけじゃありませんし、数数えたわけじゃありませんから何個ということは言えませんが、二百基とも言われております。そのようなものに対しまして、私どもといたしましては、このシステムが相当に効果的なものであるという判断をいたしまして、今導入をお願いをいたしておるわけでございます。

 このことが北朝鮮、仮に北朝鮮といたしますと、私ども特定の国を念頭に置いておるわけではございませんが、その中距離のミサイルが飛んでまいりました場合に、このイージスシステム、イージス艦のSM3あるいはPAC3、これをもちましてかなりの確率でこれを撃ち落とし、そして国土の防衛が図れるというような認識は持っておるところでございます。

山根隆治君
 湾岸戦争のときに配備されたパトリオットについて、その後検証して、当時言われていたほど命中率が高くなかったというふうに言われているんですが、これは事前に申し上げてなくて申し訳なかった、済みませんが、その命中の確率はどの程度か、御認識されていますか。

国務大臣(石破茂君)
 数字まで確たることを、申し訳ございません、記憶をいたしておりませんが、あの湾岸戦争のときにアメリカが急いでイスラエルに配備をいたしましたパトリオットは、これはいわゆる短距離用のもの、つまり短距離用でございますからスピードが遅いということでございます。

 したがいまして、それでも落とすことはかなりできたと。ただ、落とすことはできたのですけれども、かなり地上に近づいてから落としたものですから、ミサイルそのものは落ちてこなかったが、その残骸といいますか、そういうものが降ってきて、かえってその被害が甚大であったというふうに記憶をいたしております。

 したがいまして、今度導入いたしますパトリオットはPAC3と申しますが、これをもっと高い高度で撃ち落とすことができる。そして、当然精度も上げております。つまり、残骸が地上に飛来をして、そのようなかえって被害が、大きくなったかどうか知りませんが、被害が生ずるというようなことを防ぐという意味で、非常に能力を向上したものを予定をいたしておるところでございます。

山根隆治君
 パトリオットの命中率はそれでは分からないということが分かりましたけれども、そこに搭載されているものが生物化学兵器であるのか、核であるのか、その判断というのは事前にできるんですか。

国務大臣(石破茂君)
 それは正確に認識をすることは難しいだろうと思います。つまり、宇宙空間を飛しょうし、そして我が国、我が国といたしますか、本土に向けて国土に向けて相当のスピードで落ちてまいりますので、これを、例えて言えば、変な話ですが、透視をして透けてみてこれが何を積んでいるのということは当然分かりません。ですから、事前に、そのミサイルを発射するときに、じゃ何を積んだのということがいろんな情報から分かれば、分かるようなことがありますれば、それが何を積んでいるということを了知することも可能でしょうが、それが分からずにもう撃たれた、それが落ちてくるという状況になって、それが何を積んでいるかということについて正確に把握することは不可能な場合の方が多いのではないか。

 むしろ、私どもとしては、それがNであれBであれCであれ、その場合にどのように的確に対処をしていくか、もちろんそれが発射されないという外交努力、そして抑止力、それをきちんと十二分にいたしました上で、なおかつそのようなことになりました場合に、当然今御指摘のBMDで撃ち落とすことができれば、それは国土に対する被害は全くない、極小であるということが言えますが、それがそうでなかった場合にどうするんだいということになりますと、これは私どもとしては、その被害をどうやって極小にするか、そのことも併せて考えておかなければならないことだと思っております。

山根隆治君
 そうしますと、何を搭載されたか分からなくても撃ち落とす。そのことによってかえってパトリオットで撃ち落としたときの被害というものが予測できないということでございますが、その場合に迎撃すべしという指令をするのはどなたですか。

国務大臣(石破茂君)
 したがいまして、イージス搭載型で落とします場合には、これは相当の高高度で落としますので、それが何を積んでおったとしても国土に対する被害というものはないというふうに考えられます。それがパトリオットで落とせたといたしましても、それがNであれBであれCであれ、特にBであるとかC、つまり生物化学兵器であれば相当の高高度で落としました場合に国土に対する被害というものは全くない、極小であるということが言えようかと思います。それはNにおいてもほとんど同様でございます。

 したがいまして、だれが命令をするのかということにつきましては、これはどういうような法的構成をするかというお話になってまいりまして、それは、当然これを撃ち落とすということは、防衛出動下令ということが可能性としては考えられます。そうしますと、自衛隊法上にございます防衛出動の下令の手続は先生御案内のとおりでございます。

 そうしますと、いかにして迅速にその下令がなされるようにできるか、そしてまた、そこにおいてシビリアンコントロールとの関係、国会との関係、そのあれをどのようにして確実なものにしていくか、そのようなことにつきまして今後の議論ということになろうかと思います。

 いずれにいたしましても、BMDを、システムを作動させるということになりました場合に、きちんとした法的な根拠、そしてまた下令権者、そして迅速性を担保、そういうものが必要であろうと思っております。

山根隆治君
 私の持ち時間があと一分ほどでございますので、外交防衛の問題についてはこれで締めさせていただきたいと思います。
 話はがらっと変わりますけれども、厚生大臣、厚生労働大臣にお尋ねいたします。

 痴呆性の高齢者の方が非常に増えております。実は、いろいろな痴呆が完治するかどうかというのは医学的になかなか分からないところがありますし、これからの医学の進歩に負うところが多いかと思いますけれども、メンタルな部分での政策というものも行政上私は考えられ得るだろうと思っています。

 地方自治体がこうした面では非常に進んでおります。いわゆるアニマルセラピーというのがございます。この問題について、痴呆性の老人、お年寄りに対するメンタルケアとしてのアニマルセラピーについてはどのような御見解、お考えを持っておられましょうか。行政の中でこれから組み入れていくということは可能でしょうか。

国務大臣(坂口力君)
 最近、動物と人間との間の問題は、いろいろの病気のこと等でマイナス面のことが表面に出てきておりますけれども、しかしそうではなくて、動物と人間の関係というのは非常に密接な、そしてまたプラス面があるわけであります。

 今、御指摘いただきましたように、痴呆性老人の場合、その人の若いときの、その人の生涯と申しますか、そうした中でどういうふうに動物と接触をしてきたかということによりまして、非常に強い関心をお持ちになっている。表面に出ておりませんけれども、そうした、それが犬であれ猫であれあるいは小鳥であれ、いったようなことで、それらを、そうした動物に接することによって非常に疾病そのものに対しても好影響を与えるということが言われ始めておりますし、私も理解のできるところだというふうに思っております。

 最近、ボランティア活動等で犬等をお連れになってそして訪れていただく方も多いというふうにお聞きをいたしておりまして、その効果が注目をされているところでございまして、これから我々もそうしたことも十分に配慮していかなければならないというふうに思っているところでございます。

委員長(片山虎之助君)
 もういいの、それで。

山根隆治君
 せっかくですから。
 大臣、是非、まだまだ国の行政の中ではこうしたセラピーの問題、未開拓でございますので、是非積極的にお取り組みいただきたいということを要望して、私の質問を終わります。