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●山根隆治君 質問に先立ちまして、衆議院での文部科学委員会の議事録等も読ませていただきましたし、連合審査も読ませていただきました。そして、先ほど来、本委員会での論議も聞かせていただきました。遠山大臣のいろいろな角度からの御答弁というものも聞き、読みしてまいりました。 しかし、もう一つの私は視点として、小泉総理の改革の路線というものは十年ほど先のことを見通しているかしらという思いはいたします。しかし、本当に三十年、五十年というものを見通しているんだろうかということについては非常に小泉内閣に対して私は疑念がございます。政治家ですから、三十年、五十年先を見ていてそのことをすべて語り切ってしまうといろいろな問題も起きるということも当然のことでありますけれども、しかし私は、今回のこの学校教育法の一部を改正する法律案、鈴木議員も、今、同僚議員も言われましたように、非常に日本の教育の根幹を成す大事な法律、それに手を付けるというか、改革、大きく変えていこうということでありますから、私は少なくともやはり三十年、五十年後の日本を見通した中でこの教育改革が行われるべきだろうというふうに思っています。 そういう意味で、この改革をなすことによって、教育改革をなすことによって、日本のあるべき姿というか、あらせようとする姿というものはどのようなものを大臣として想定されておられるのか、まずお伺いをいたしておきたいと思います。 ●国務大臣(遠山敦子君) 誠に本質的な御質問でございまして、私どもは教育あるいは科学技術を担当している者といたしまして、来年のこと、二、三年先のことだけでは駄目だというのを常に言っておりまして、それゆえにこそ、今大きな教育改革に取り組ませていただいているわけでございます。 二十一世紀がどうなるか。二十一世紀の当初には、大変希望を持って、皆、この世紀、輝ける世紀かと思っておりましたら、いろんなことが世界じゅうにも起きております。国内的にもなかなか景気回復の曙光も見えないというようないろんな問題がある中で、一体どういうことを我々はターゲットとして考えるか。それぞれのそれこそ政治家の方々の頭脳の中にあるかと思いますが、私自身は、そういう中で一番大事なことは、一人一人の子供たちが、どんな問題が起きても乗り越えられるだけの精神的にも知力的にも体力的にもたくましい力を備えていく必要があると。そのようなことから人間力戦略ビジョンというのを立てたわけでございますが、少なくともたじろがずに前進し得る力を付けていく。そのためには、基礎・基本を大事にしながら自ら考え、判断し、行動できるという新たな今の教育改革の方向性というのは間違っていないと思います。 そういう中で、日本社会がどうなっていくかということでございますけれども、世界全体が非常にいろんな意味で複雑になっておりますし、グローバル化し、国境も越えたようないろんな出来事が起きている中で、日本は一体どうやって成り立っていくかということでございますが、やはり私は、二十一世紀が知の世紀と言われておりますけれども、日本はその知の時代をリードし得る、そういう国であってほしいと一つ思っておりますし、それとともに、文化の面でもより充実した社会というのが築かれて、成熟した社会になるといいなと思っております。 その中で、大学はどうなるかということから見ますと二つあると思いますが、一つは、その知の世紀をリードするという意味で、私は大学の重要性というのは非常に大きくなっていくと思っております。その際に、相当年齢の人を教育するというだけではなくて、社会人がいったん社会に出た中でもリカレントに大学に戻ったりして、すべての人にとって大学なり高等教育というものが知の部分なり、あるいは教養の部分というニーズにこたえることができる、そういう大学でなくてはならないと思っております。 それからもう一つは、大学の使命というのは、より高度の内容のものあるいは専門化したようなもの、そういうものを研究もし、かつ教育もしていく、そういうニーズにこたえられるものでなくてはならないと思っております。その意味で、新たな専門職大学院というものの設置は意味があると思っております。しかし、それらを含めながら、高等教育機関そのものは私は多様でなくてはならない。 その意味で、二十一世紀の日本を担う大学というものは、それぞれが個性を持って、国際競争力を持って、魅力がある、そういった大学を作っていかなくてはならないと思っているわけでございます。それぞれの組織が頑張らないといけないと思いますが、大学が正に変わってもらうことが日本の未来にとっては非常に大事ではないかなと思っている次第でございます。 ●山根隆治君 短い時間での御答弁でした。あふれるような思いというのは伝わってきまして、非常に感銘を受けました。 日本の若い子供たちが、やっぱり理系の能力というのはかなり落ちてきているということがよく言われたり、調査結果もそういうことが出ております。しかし、私は、DNAというのはしっかり受け継いで伝承されているわけですから、やはり教育、エデュケーション、引き出すということを文部科学行政の中でやっていけば、日本はまだまだ大した力がある、潜在的な能力はすごいものがあるんだろうというふうに思っております。そういう意味で、この文部行政の大切さというのはあるんですけれども。 実は、この法案を勉強させていただいてふっと思ったことは、福沢諭吉の「学問のすすめ」をちょっと思い出したんですね。これは私、十代のときに読んだものだったので忘れ掛けていたので、先日国会図書館で借りてきて拾い読みしたんですけれども。そうするとそこに、最初にあるところ、天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず。で、それでもなお貴賤というものが出てくる、その差異というのは何なのか、それはもう学問だということが最初、冒頭にずっと出てきていますね。 私も若いときに読んだときは全部そういうものかなというふうに思い込んでいましたけれども、だんだん年を重ねるごとにちょっと違うだろうという思いというもの、かなりこの本の中では私の感覚との違いというのはあるんですけれども、しかし、その共通したものを感じたというのは、私はやっぱり実学というか、実践にすぐ役立つ学問というものでなくてはいけない、それをどう習得させるかということを強調をした一番ポイントはこの「学問のすすめ」だったろうと思うんですね。 しかし、私は、もう一つ今大事なことというのは、非常に、大臣もお話がございましたけれども、やっぱり多様性、一人ずつの持っている個性というか多様性、それをどう引き出して社会に調和させて役立たせていくかということを私は考えた場合、その実学ということだけではなくて、専門職の大学院のカリキュラムの中には、法科大学院でもそうでございますけれども、専門的な学問だけではなくて、もう少し幅の広い哲学、思想あるいは芸術、文化、そういう教養というものも身に付けておかないと、特に法科大学院の場合には非常に冷たいというか、法曹が誕生するということになってはいけないという思いがあるんですけれども、この法科大学院、あるいはまた、これからスタートするであろう専門職大学院のカリキュラムの中には、そうした思想的な、あるいは文化的な教養を身に付けさせるものをどのように導入しようというふうなお考えがあるかどうか、お尋ねをいたします。 ●政府参考人(工藤智規君) おっしゃるように、これからのいろんな高度の人材養成の中で、専門知識あるいは技能だけではなくて幅広い人間性を含めた素養が必要というのは御指摘のとおりでございます。 このために法科大学院の必要性がうたわれましたのも正にそこでございまして、これまでの司法試験の受験には必ずしも法学部出身者だけではなくて、いわゆる予備校に通うことによる傾向と対策で非常に画一的な方々が法曹界に入ってきている。これで社会の医者とも言われる法曹の人材養成でいいだろうかという反省から、しっかりした法科大学院をプロセスとして、養成する場として整備しようじゃないかということがうたわれたわけでございます。 ただ、その場合に、法科大学院には法学部であると否とを問わず、あるいは学部を出ていると否とを問わず、いろんな社会的な経験あるいはいろんな勉強をされた方を幅広く受け入れようという制度設計になってございまして、幅広く受け入れて、三年間の修業年の中でもう法律のほの字も知らなくても一から法曹養成できるようなしっかりしたカリキュラムを組もうということでございます。 そのために、今御指摘のありました、じゃそういう法科大学院だとか専門職大学院で教養的な、あるいは文化的な科目をどれぐらい置くかというのは、それぞれの大学あるいは大学院の御見識の問題ではございますけれども、多分その入学以前に学部ですとか社会経験でそういう素養を持っておられることを期待されながらの入学者選抜などが御用意されるのではないかと思いますが、併せて大学院在学中にそういう学習の機会は大学の御判断で提供されるのが期待されるところでございます。 ●山根隆治君 今の御答弁聞いた中での浮かんだことですから事前に通告してなくて恐縮なんですけれども、担当ということから少し外れるかも分かりません。御承知の範囲で伺いたいんです。 そうしますと、そうした多様な教育を施していくということになると、司法試験そのものも、文部科学省ということでちょっと違ってきますけれども、御承知の範囲でお答えいただきたいんですが、これから変わってくるというふうに御認識なさっていらっしゃるんですか。 ●政府参考人(工藤智規君) まず、法科大学院の入試は、法律の専門知識を問う試験ではなくて、先ほど申したようにいろんなバックグラウンドの方々がいらっしゃいますから、あるいはそういう多様な方を迎え入れたいものでございますから、ロースクールで学ぶ必要のある基本的な素養として判断力とか分析力とかディベート力とか、そういう基本的な素養を各大学統一して適性検査みたいな形でやろうではないかと。その上で各大学の個別入試で、一部筆記試験もありましょうけれども、論文ですとか面接ですとか、そういう試験方法を組み合わせることによって多様な方々にお入りいただくことにしてございます。 そこで、お入りになった後、しっかりした法曹養成をするわけでございますが、それを踏まえて、真面目に勉強すれば当然七、八割は通るような新しい司法試験を計画しようということで予定されておるものでございます。まだ立ち上がってもございませんし、修了予定をにらみながら、今後、新司法試験の在り方について関係当局で御検討される予定でございます。 ●山根隆治君 所管外のところでの御質問でして大変御迷惑をお掛けしたかと思いますけれども、分かりました。 少し角度違った質問で大臣、恐縮なんですけれども、最終学歴は、大臣は、というふうに聞かれたらどういうふうにお答えいただけますか。大臣の最終学歴。 ●国務大臣(遠山敦子君) 一応大学の法学部でございますと答えますね。 ●山根隆治君 東京大学の法学部ということですね。 それで、私、なぜこういうふうな質問をしたかといいますと、私、質問していながら変ですけれども、最終学歴という言葉を世間から私はなくしたらいいだろうというふうな思いがあるんです。というのは、この専門職大学院の御議論の中でも、一回社会に出た方がもう一度挑戦していこうということに門戸を開いている。今は大学もかなり社会人に門戸を開いてきているわけですけれども、例えば、イギリスなんかでも、人生に迷ったらもう一度大学に戻りなさいと、そういうことわざがあるということもございます。 そうなると、私は、この最終学歴という言葉に替えるものは何かということで考えてみたら、直近学歴というか、そういうものを自分としては作ってみたんですけれども、やはり最終学歴というものはやっぱり変えるべきだろうと。つまり、言葉で人間の思いというのがどうも固定されやすいというのがありますから、私は最終学歴というものを捨てる、世の中から捨てる必要があるだろうというふうな思いがいたします。 そうしますと、自分でももう一度、行けなかった大学に行けるんだ、あるいは行こうという思いもありますし、あるいは大学を出て、四大を出て修士課程も行きたいという方がまた行こうという意欲を持っていたり、こうした専門職大学院ができればそこに意欲を持つということで、私は生涯学習というものに大きく寄与することにも私は一つなるんだろうと思うんですね。 そういう意味で、私の最終学歴という言葉をなくそうという提案に対してどのように思いますか。そして、もしそのことに御賛意いただけるなら、どんな場で、どんな御発言いただけますか。 ●国務大臣(遠山敦子君) 私も御質問の趣旨がどういうことかなと戸惑ったわけでございますが、今は、むしろ、どの大学出たかとか、そういう学業の履歴をもう就職の際も問わないという企業が随分出てまいっておりますね。私どもも行政官と日ごろ付き合っているわけでございますが、どの大学かどうかというのをもう問わないわけでございますし、仮に大学でなくても実際その人が何ができるかということに注目して付き合っているわけでございます。その意味では、むしろ、もうそれ、こだわらない社会になってまいっておりますし、特にリカレントの時代になってくると、そういう今御提案のようなことが非常に大事になってまいっております。 ただ、職業の中あるいは本当の研究者、こういったものはインターナショナルに活躍をし、また発言をしていくにはやはりドクターを取ったかどうかとか、その辺が決め手になってくるというようなこともございまして、一切なくするというのではなくて、それぞれ必要なときには用いることは必要だと思いますけれども、社会全体の認識として、そういうことにとらわれずに、その人が何ができるか、そしてさらに今後ともどういうことに興味を持って、どういうトライをしようとしているか、そこに価値を見いだす社会にしていくことが非常に大事だというふうに思います。 ●山根隆治君 遠山大臣、何か私も答弁を聞いていてファンになりそうでございますけれども、非常に共感するところが多いわけでございまして、やはりこれからは学歴よりも学力だというふうな思いもいたします。 この法案が通りますと、かなりいろんなことが教育界変わってきますけれども、特に今、日本全体が例えば建設、土木、建設業界も、これは伝え聞く、伝わってくる話ですけれども、会社の数が多過ぎるから、それを半分なんだ、あるいは三分の一にするんだと、そういうねらいが国土交通省があるんだとかというふうな話とか、実際にはそんなことは公式には話は来ませんけれども、そんな話も聞きます。あるいは、総務省の方でいえば、市町村の合併というものはどんどん進められていく。つまり、統廃合のある意味で時代、つまり新しいいろいろな社会的な変革の中でそうせざるを得ない、そうしていこうという方向が世の中全体にある。私は、そういう流れの中で今回のこの法案というものを見たときに、一つのまた芽として、これは特に私立大学については私はかなり淘汰されていくんだろうというふうに見ざるを得ません。 ですから、文部科学省の本音としては、大学の数というものも、民間、国立大学も今は統廃合しておりまして、私も、埼玉県ですと、埼玉大学と群馬大学一緒にするとか、いろんな国立大学についてはそういう動きがあります。私は私立大学についても文部科学省としての本音をちょっと触りぐらいは聞いてみたいと思うんですが、どの辺、どのぐらい統合しようとするのか、あるいはまた、ある時期が来たら私立大学の統廃合ということについても具体的にいろいろな指導をされる、そういうおつもりなのかどうか、それをちょっと聞かせてください。 ●政府参考人(工藤智規君) 現在、日本の国公私含めた大学、短大の数は約千三百を数えてございます。これを多いと見るか少ないと見るか、いろんな見方はございますけれども、大学、短大の進学率が約五割でございますので、しかもそれ横ばいでございますから、少子化の中でこれから十八歳人口が減ることを考えますと、かなり過飽和状態で、多過ぎるんじゃないかという声もございます。現に経営上かなり困っている大学も見受けられるところでございます。 他方で、教育学者などによりますと、あと半分の進学人口があるわけでございますし、あるいは先ほどおっしゃいましたように、いつまでも生涯学習の時代と考えますと、いったん社会に出られた方が志を立ててもう一回勉強されるという方々も含めますと、まだまだ知の拠点としての大学、短大の役割は大きいんだろうと思います。 そうはいっても、それぞれの、今おっしゃいました統廃合というのはそれぞれの設置者でお考えいただくことでございまして、私どもの立場で、つまり国の立場で公立大学あるいは私立大学にとやかく統廃合を云々する立場にはないし、権限もないわけでございます。 ただ、設置者の立場で、国立大学につきましては、既に御承知のように、大学間のお話合いを進めていただき、地元関係者を含めた関係の方々の御理解を得られれば再編・統合を進めていこうとしてございますが、これは単にリストラとか数が多いから数減らしでやるということではございませんで、現下の財政事情等を考えますと、なかなかそれぞれごとに小ぢんまりやるには限界がございます。より大学が国民の期待にこたえて教育研究の充実を図るために、パワーアップするために、大きくなりませんか、一緒になりませんかということを申し上げているところでございまして、これは、今年の十月に二つの地区での統合がなされまして、来年の概算要求では更に十組の統合を予定してございます。 これは、いつが最終ターゲットという数の問題ではございませんので、それぞれの大学等での御検討の進み具合を見ながら、成案得られましたものについてその都度速やかな対応をしてまいりたいと思ってございます。 ●山根隆治君 ちょっとマクロの質問だけで終わりそうで困ってしまったんですけれども。 それで、具体的にこの法律案、四本の柱がございますけれども、その中の一つで、大学に対する第三者評価制度の導入ということがございます。国が認証する評価機関についての問題についてお尋ねしたいと思うんですけれども。 今、大学、短大の話もございまして、千三百というのがございまして、大学では六百七十くらいだったと思うんですけれども、それらの大学にこの評価機関がどのぐらい必要と想定をしているかどうかということと、そしてその評価機関に文部省の関係者あるいはOBというもの、これは文部省はかかわらないとは言いながらも、やはり今までの業績ある、経験ある方を求められた場合にOBの方が入るということも十分あり得るわけでございますが、私は学の独立ということからしてあえて文部省のOBの方はこの評価機関には入るべきではないというふうに思っているわけですけれども、文部省自らがそうしたOBの皆さんに対してそうした意思の表示を何らか私はする必要があるというふうに考えますけれども、この点について御見解を聞かせてください。 ●政府参考人(工藤智規君) どれぐらいの評価機関が必要かということでございますが、今御提案させていただいております第三者評価の仕組みは、全学的な評価につきましては七年ぐらいに一度ぐらいをお願いする、あるいは専門職大学院については、立ち上がりでございますので、もう少し短く、五年に一度ぐらいはお願いするというぐらいを検討しているのでございます。 そういう中で、全学的な評価についてある程度これまで準備し、あるいは、これから可能性がありますところとしましては、大学評価・学位授与機構のほかに、戦後、立ち上がってございます財団法人の大学基準協会、それから短期大学基準協会、さらには、多くの私立大学が加入してございます日本私立大学協会を中心にした新たな法人の動きもあるわけでございます。それらの動きを考えますと、先ほどの評価のサイクルだとか兼ね合わせますと、一定の評価が行われるのかなという期待を持っているところでございます。 そういう中で、私ども、この評価というのは国が行うわけでもございませんし、しかも、先ほど来申し上げていますように、日本で大学評価のノウハウの蓄積が大変弱いんでございます。一部の研究者が欧米の状況を研究してございますけれども、役人ベースでそのノウハウを持っているのはまずいないと言ってもいいぐらいでございますので、私どものOBが殊更そこに再就職するというのはなかなか考えにくいことでございます。 ただ、大学評価・学位授与機構は今のところ国立の機関でございますから、国家公務員としての教員、職員がいることは確かでございますが、少なくとも、長い実績のあります大学基準協会にこれまで私どもからOBがだれも行っていないということも含めまして、殊更私どもがお世話するということはあり得ないところでございます。 ただ、それぞれの職業選択の自由がございますから、たまたま当該機関に何か呼ばれて、依頼されて、それに応ずる方が現れないとも限りませんけれども、それはやはり役所の関知するところではないことではないかと思っているところでございます。 ●山根隆治君 この評価機関については、あえてそこまで私は言及させていただいたのは、小泉内閣の姿勢の自然さからいっても、その辺のところは十分御認識いただきたいと、こういうことであえて申し上げさせていただいたわけであります。 この法文の中では、必ずしもこの評価機関が複数であるか単数であるかというのは明示されてないかと思うんですけれども、これは、私はやはり複数の機関による調査と評価というものが必要だろうというふうに思うんですけれども、この点についてはどのように御見解をお持ちでしょうか。 ●政府参考人(工藤智規君) 今のところ、機関別の評価、それから専門職、特に法科大学院の評価については、複数の関係者が御努力いただいてございます。制度的にも、私ども、一定の要件に合致すれば認証する仕組みでございますので、複数のいろんな形態、いろんな特色を持った評価機関が輩出するのを期待しているところでございます。 それとあわせて、先ほど仲道委員からのお話にも関係するんですけれども、例えば株式会社でも参入可能なんでございますが、どの評価機関の評価を受けるかは大学の御判断でございます。ですから、複数評価機関が生じたときに、それぞれの評価とか、今いろいろな色彩あるいは特色があるかもしれませんが、自分の大学の学風に合ったところにお願いする、あるいは二つお願いするということもあるかもしれませんが、どこを選ぶか、あるいは複数やるかどうかも含めて、それは大学の自主的な御判断によるところでございます。 ●山根隆治君 それじゃ、最後に一問だけさせていただきたいと思いますが、評価をされることを意識する、大学がする、そのことによって質の向上につながる。質の向上をするためには財政力がないとならない。それは、学生への負担ということで先ほど鈴木議員の方からもお話ございました、奨学金等の問題についての話もございました。しかし、大学自身も相当な負担を負わなくてはいけない。あるいは文部科学省においてもそれなりの負担を負わなくてはいけないということになろうかと思いますけれども、そうした財政的な面につきましての文部科学省としてのこれからの見通し、姿勢というものを最後にお伺いして、私の質問を終わります。 ●政府参考人(工藤智規君) その第三者評価を行います評価機関に対する支援の在り方につきましては、中教審でも検討すべしという宿題だけがございまして、さてどうするかなというのがございます。 予定しております、もくろんでおります関係者の中にはノーサポート・ノーコントロールが望ましいんじゃないかという御意見の方もいらっしゃるようですし、ただし、立ち上げに当たって相当な御苦労があるのは確かでございますから、私ども、財政事情も勘案しながら、どういう支援の在り方があるか、それぞれの機関の自主性に応じながら考えてまいりたいと思います。 それとともに、国公私に対する大学への御支援でございますが、これはかねてから、委員御存じのとおり、日本の場合に、諸外国と必ずしも事情が同じじゃないんですけれども、公的財政支出がまだまだ十分でないという政策課題がございまして、国立大学の場合も一〇〇%国立じゃないのでございます、一般会計からの投入は五五%とか。私立大学も大変学生の収容力において大きな役割を果たしていただいているんですが、経常費全体に占める国庫補助の割合が一二%でございます。もっとも、それも〇%から四割近いまで大分幅はあるんでございますが。 いずれにしましても、これまでの手だての充実も含めて、これからの新しい専門職大学院の立ち上げについての学生支援なども含めて、トータルに、財政の許す限りでできるだけの努力をしてまいりたいと思っております。 |