山根隆治君
 私は、民主党・新緑風会を代表して、ただいま議題となりました平成十六年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案について質問をいたします。

 国債発行三十兆円枠を掲げて登場した小泉総理の三回目の本予算編成は、昨年度に引き続き、当初予算としては過去最悪の国債依存度を更新し、またもや看板倒れに終わったものであります。

 今年度は、赤字国債のみで三十兆円を超えております。国民への明確な約束でもあった三十兆枠は一体何だったのでありましょうか。さきに成立した歳入歳出の剰余金の処理の特例に関する法律に見られたような、隠れ借金をしてさえなお達成できなかった公約を、あなたは国民にどう答えられるのでしょうか。財務大臣にお尋ねをいたします。

 今回の予算について、谷垣財務大臣は二〇一〇年代初頭にプライマリーバランスを回復する手掛かりを得たとし、竹中大臣は基礎的収支が改善してきたと胸を張っていますが、これも見せ掛けであり、財政の真の姿を表すものではありません。本来なら、来年度予算で自賠責特会に約六千億円、地方交付税特別会計に一兆一千億円の返済義務があったにもかかわらず、これをすべて先送りいたしました。果たして二〇一〇年の約束を、その時点で確実に政権を担っていない小泉内閣が約束すること自体、おかしな話ではありませんか。両大臣の御説明を願います。

 また、先ごろ閣議決定した改革と展望―〇三年度改定では、あたかも二〇一三年度のプライマリーバランス黒字を達成するかのようなイメージを与えていますが、よく見れば、一三年度までの一方的な右肩上がりの経済成長を予定し、かつ名目金利が名目成長率よりも低いという、我が国の経済状況を全く無視した安易な前提によって成り立っている、正に机上の空論のプライマリーバランス見込みであります。

 今、財政の健全化に向けて何より必要なのは、国民の理解と協力であります。なぜ見せ掛けの財政を繕うために小細工を重ねるのか、財務大臣にお尋ねをいたします。

 次に、公債の発行の特例等に関する法律案の具体的内容について質問をさせていただきます。

 国債に関しては、政府は、昨年より、国債保有のすそ野を広げるためとの触れ込みで個人向け国債の発行を始められました。今年度は昨年度より更に増額をして、一兆六千億円の個人向け国債の発行を予定しているようであります。著名な歌舞伎役者や話題の人気女優をイメージキャラクターに使い、テレビCMにポスターにと多額の宣伝費を掛けております。あたかも民間大手企業とも見間違うほどでありますが、一体、昨年の販売開始よりどのくらいの費用を掛けられてこられたのですか。具体的な金額をお聞かせください。

 CMは個人向け国債の利点ばかり羅列してあります。しかし、国債残高の累増などの問題点、購入手段によっては五百万円以上の購入でないと手数料により元本割れする問題点などの説明が不十分であると思われるのであります。また、そのような商品で本当にすそ野が広がるのか、そもそも国債が個人購入になじむものであるのかどうか、改めて御見解を求めます。

 購入者は、債券への投資が一般の国民にとっては敷居が高いこともあり、元々の投資家であることが多く、あのような、言わば投資のアマチュア向けの宣伝は本当に必要なのでありましょうか。お答えを願います。

 初めこそ華々しくデビューした個人向け国債ですが、今ほとんどその話題を聞くことはありません。現在どのような状況になっているのか、本当に一・六兆円もの発行額をさばけるだけの土壌があるのか、もくろみどおり国債保有のすそ野は広がっているのか、財務大臣、お聞かせ願います。

 先ほども触れましたように、この法案には年金事業等の事務費に係る国の負担の特例が含まれております。これは、本来国庫で負担すべき年金関係の事務費を国民からの年金保険料で賄うこととするものであり、これによって国庫負担は約一千億円軽減されているものであります。しかし、年金保険料は、政府の説明を信じれば、世代間の仕送りであり、年金給付に充てるものであります。決して社会保険庁への仕送りではありません。本来ならば今年度の期限切れとなるこの措置をなぜ継続するのか、その理由を国民にどう説明されるのか、これによってだれがどんな利益を得るのか、財務大臣及び厚生労働大臣の答弁を求めます。

 次に、所得税法等改正案についてお伺いをいたします。
 小泉政権成立以来、平成十四年度には老人マル優廃止、平成十五年度には所得税、酒税、たばこ税の増税、今回は年金課税強化、住民税増税と、力のない個人、つまり取りやすいところから取るという姿勢が強く打ち出されております。仮に国民に負担を求めるにしても、それは何のための増税なのか、どのような社会を作るために必要なコストなのかを全く示さないままでは、到底国民の理解を得ることはできないのであります。
 今求められているのは、長期的なビジョンに裏打ちされた抜本的な税制改革であります。しかし、族議員と官僚の跳梁ばっこで毎年の税制改正が行われているのが現政権の実態であります。

 そこで、財務大臣に改めてお伺いをいたします。
 大臣は、税制についてどのような将来展望をお持ちでありましょうか。小泉総理は、金融、税制、規制、歳出の改革を加速すると繰り返していますが、この総理方針を受けて、今後どのような税制の改革を進めるおつもりなのか、また、その背景にはどのようなビジョンをお持ちなのか、お伺いをいたします。

 また、今回の政府税制改正大綱には含まれておりませんが、与党の決定した税制大綱には、十七年度及び十八年度における恒久的減税の縮減、廃止、平成十九年度をめどとする消費税を含む抜本的税制改革があります。この与党方針について所管大臣としてどのように対応されるおつもりなのか、大臣のお考えをお伺いをいたします。また、総理が繰り返し発言されている任期中に消費税の引上げは行わないという言明と与党税制大綱との整合性についても御説明を求めます。

 今年の四月から、法改正により消費税の総額表示が始まります。しかしながら、一般国民にはいまだに認知されておらず、現場では様々な戸惑いの声が上がっております。

 総額表示を前倒しした小売店では、消費者が表示されている税込み価格を税抜き価格と思い込み、売上げが落ち込んだ事例があります。飲食店では、メニュー表に税込み価格と本体価格の両方を羅列すると分かりにくいなどと指摘されております。また、スーパーなどでは、時間によって生鮮食料品の商品価格を下げるために、その処理が複雑で困惑しているようであります。導入に掛かる費用は、不況によりぎりぎりの体力で立っている脆弱な企業を更に弱らせ、企業は人員削減、リストラに追い込まれます。そして、これ以上の不景気を呼び込むことにもなりかねないのであります。

 消費税が導入されて十五年、日本は商品価格と消費税を別に表示する外税方式に慣れてきました。それを今更総額表示にするのには、消費者の痛税感をカムフラージュし、税率アップにつなげるものとしか言えません。諸外国を見ても、内税方式の国は税率が極めて高いものとなっております。

 なぜ、今、この時点での総額表示が必要なのか、明確な御答弁を求めます。
 次に、公共事業に関して、群馬県に建設されている八ツ場ダムの事業費が、昨年末、今までの二千百十億円から一気に倍以上の四千六百億円に引き上げられ、ダム事業としては最大の事業になってまいりました。極めて厳しい財政状況の中で、国により納得できる説明もなく、コストを突然倍以上に引き上げられ、そのしわ寄せをこれまた財政の厳しい自治体に押し付けるという感覚には、開いた口がふさがりません。

 私の地元、埼玉県でも、八ツ場ダム建設への支出が当初の約二百六十三億円から五百六十九億円に増額をされました。上田知事も、取りあえず承認したものの、国との減額交渉を行う方針を表明をいたしております。計画そのものへの様々な問題点、環境の問題、土壌の問題等々指摘されている中、科学的な論拠も希薄な、国が決めたコスト増をそのまま額まで決めて自治体に押し付けるなど、到底許されることではありません。

 このダムが必要なものとしても、なぜそれを自治体に過大な負担を押し付けなければならないのか、国土交通大臣、明確な回答を求めます。

 今回の所得税法の改正には、土地などの譲渡損とほかの所得との損益通算廃止が含まれております。これまで土地税制については、土地という資産の公共性から投機的な取引を制限するため、ほかの所得とは違った取扱いがなされてきたところであります。これを今回、株式などほかの資産性所得と同様に扱う方向で改正を行うとしていますが、それはこれまでの土地税制の基本的な哲学を転換するということでありましょうか。仮に哲学の転換をするのであれば、公共性に着眼した短期保有譲渡に係る三九%という懲罰的課税を残すことをどう説明されるのでありましょうか。財務大臣にお伺いをいたします。

 金融資産の課税については、一般所得と金融資産所得を分けて考える二元的所得税が近年広がりつつあります。これは、金融資産や不動産から生じる所得を一まとめにして低税率を課すと同時に、損益通算を認めるというものであります。ところが、今回の改正では、土地建物の長期譲渡益と金融資産から生じる利益に対しては税率を二〇%にそろえるなど、二元的所得税的な改正が行われる一方で、家賃など不動産運用益と不動産譲渡損の損益通算ができなくなるといった反二元的所得税的な措置が講じられております。この方向性の異なるちぐはぐな改正にはいかなる理由があるのか、さらに長期的に金融資産、不動産などの資産課税に係る税制をどのように考えていくのか、財務大臣の見解を求めます。

 さらに、本改正は、今年一月にさかのぼって適用され、税法で言うところの不利益不遡及の原則に反するおそれがあります。このような不利益の導入については、国民への十分な通知を図るため、一定の周知期間を設けるなど、最低限の救済する措置を講じるおつもりがないのか、財務大臣に所見をお尋ねをいたします。

 今回の年金課税の見直しが実現すれば、年金受給者等の課税最低限が引き下げられ、その結果、住民税を基準に保険料を定めている国民健康保険料や介護保険料が引き上げられることになります。年金受給額三百五十万円の世帯では年額約二十五万円もの負担増になるとも考えられますが、この突然生じた国民負担増について、政府は何らかの措置を取る考えはあるのか、厚生労働大臣にお尋ねをいたします。

 政府の予算案に多くの無駄、既得権益、不合理が含まれております。それを放置したまま現在の国民に負担を押し付け、将来世代にしわ寄せをすることは決して許されるものではありません。まずは政府が国民に財政の真実の状況を分かりやすく開示し、その上で将来のビジョンを示すことが不可欠であります。改革、改革と叫ぶばかりではなく、総理始め政府全体が誠実で中身のある説明、答弁を行うことを強く求めまして、私の代表質問を終わります。(拍手)

   〔国務大臣谷垣禎一君登壇、拍手〕

国務大臣(谷垣禎一君)
 山根議員にお答えいたします。
 まず、国債発行額三十兆円の公約についてお尋ねがございました。
 平成十四年度当初予算の編成に当たりましては、財政の規律、節度を確保するため、国債発行額三十兆円を目標と位置付けまして、実際にこの目標を達成したところです。その後も、財政の規律、節度を確保するとの基本精神を受け継いで、歳出改革の取組を進めてきたところでございまして、今後とも持続可能な財政構造の構築に向けて歳出改革の一層の推進を図る考え方に変わりはございません。

 次に、二〇一〇年代初頭の基礎的財政収支黒字化目標とそれに向けた取組についてのお尋ねですが、政府としては子や孫に負担を先送りしない持続可能な財政の構築に向けて、二〇一〇年代初頭の基礎的財政収支黒字化を目指しておりまして、十六年度予算においても各般の歳出改革努力などの結果、交付税特会等も含む国、地方の基礎的財政収支の改善が見込まれているところでありまして、内閣府の試算結果も一つの参考、手掛かりとしながら、今後とも財政構造改革に向けた取組を積極的に進めてまいります。

 それから、個人向け国債についてお尋ねがございました。
 個人向け国債は、国債の保有者層を多様化する一環として、個人による国債保有の促進を図るため平成十五年三月から導入しております。

 この国債は、最低購入価格を一万円とし、中途換金を可能とするなど、個人にとって買いやすく魅力ある商品となっております。こうした商品性について正確に理解していただく等のために広告を実施しておりまして、これに要した費用はこれまでに約十億九千万円となっております。

 これまで発行した第五回債までの販売合計額は、約三兆三千五百六億円となっておりますが、今後とも、広告の実施等により個人向け国債の商品性などに対する理解が深まって、この国債がより一層国民各層に定着していくことで、国債の個人保有の促進が図られていくことが重要であるというふうに考えております。

 次に、年金事業等の事務費に係る国の負担の特例についてのお尋ねがございました。
 年金事業等の事務費の一部について、財政構造改革法で、国の負担を抑制して保険料財源を充てるための措置が講じられてきたわけではございますが、十六年度の国の財政状況が引き続き厳しい状況にあることにかんがみまして、十六年度においても同様の措置を継続することとしたところでございます。

 現下の厳しい財政事情の下、本措置は、増大が続く社会保障予算の伸びをできる限り抑制することによりまして公債発行を抑制し、財政規律を確保すること等にも資するものであると考えております。

 いずれにしても、事務費については、今後とも節減合理化に努めてまいりたいと考えております。

 それから、税制の将来展望と与党税制改正大綱についてのお尋ねがございました。
 税制につきましては、少子高齢化等の変化を踏まえまして、広く公平に負担を分かち合って、持続的な経済社会の活性化を実現するための改革を進めていく必要がございます。このため、近年の税制改正におきましては、改正の趣旨を明らかにしながら広範な改革を行ってまいりました。

 今後とも、先般の与党税制改正大綱を踏まえまして、公正で活力ある経済社会を実現するため、社会保障制度の見直し、あるいは三位一体の改革と併せて、個人所得課税、消費税を中心に税制の抜本的改革に取り組んでまいります。改革の具体的内容については、税制調査会等の御議論を踏まえて検討してまいりたいと考えております。

 なお、総理は、従来から、在任中は消費税は引き上げないと、こう発言される一方、消費税の議論は大いに結構と発言されてもおりまして、総理の御発言と与党税制改正大綱との間に矛盾はないと考えております。

 それから、消費税の総額表示についてお尋ねがございました。
 総額表示の義務付けは、値札などに消費税額を含む支払総額を表示するということで、幾ら払えばその商品が購入できるのか、消費者が購入の判断をする前に一目で分かるようにするというのがねらいでございまして、消費税率の引上げにつなげるといった意図はございません。

 それから、土地の譲渡損失の損益通算廃止についてのお尋ねをいただきました。
 土地は、土地基本法にもございますとおり、公共性のある資産である、そのことを前提に、今回の改正は、譲渡損益と経常所得の性格の違いを踏まえながら、利益と損失の課税の取扱いの均衡、それから土地市場の活性化と、こういった観点から行うこととしているものでございまして、したがって、土地の公共性を踏まえた短期譲渡所得と長期譲渡所得の税率の違いや、収用等の場合の政策的な特別控除は、これは存置するということにいたしております。

 それから、二元的所得課税との関連につきましては、この二元的所得課税という考えを取り入れている北欧諸国におきましても、譲渡損失の特別な性格を踏まえて、土地の譲渡損失とそれから家賃など不動産から生ずる所得との損益通算を認めない国もあるというふうに承知しております。

 将来の資産性所得課税の在り方については、現在、金融資産性所得に対する課税の一体化ということを中心に、政府税制調査会において御議論をいただいているところでございます。

 今回の損益通算の廃止につきましては、使用収益に応じた適切な価格形成を実現して、税率引下げとパッケージで土地市場の活性化を図るため、早急な実施が必要と考えております。適用時期を遅らせることは損益通算目的の売却を招いて、土地市場に不測の影響を及ぼすおそれもあるため、適当でないと考えております。(拍手)

   〔国務大臣竹中平蔵君登壇、拍手〕

国務大臣(竹中平蔵君)
 山根議員から私に対しましては、基礎的財政収支の改善のプロセスについてお尋ねをいただいております。

 政府は、世代間の公平を確保し、持続的な財政を構築するために、二〇一〇年代初頭の国と地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化を目指しているところでございます。十六年度の予算においても、歳出削減の努力を行いました結果、交付税特会等も含む国、地方の基礎的な財政収支は、GDP比で前年度比〇・八%ポイントの改善が見込まれるところでございます。こうした改善を続けることが二〇一〇年代初頭のプライマリーバランスの回復につながるというふうに考えております。

 一方、経済の展望については、二〇〇四年度の政府経済見通しにおいて実質一・八%の成長、二〇〇五年度以降につきましても、内閣府の試算では、こうした民需主導の、民需中心の好環境が続くことなどにより、実質二%程度の経済成長をたどる。加えて、実効性のある金融政策やその波及メカニズムの強化など金融面での対応が相まって、物価上昇率はプラスに転じて、名目成長率も徐々に上昇していくというふうに見込んでおります。この名目成長率の上昇に伴い、名目金利も当然緩やかに上昇していくわけでございますが、それを見込んでも、今申し上げたようなシナリオが想定されるということでございます。

 今後とも、こうしたシナリオの実現に向けまして、適切な構造改革、着実な経済成長の実現を是非図っていきたいというふうに考えているところでございます。(拍手)

   〔国務大臣坂口力君登壇、拍手〕

国務大臣(坂口力君)
 山根議員にお答えを申し上げたいと思います。
 一つは、年金事務費の特例措置についてでございますが、財務大臣からも御答弁のあったところでございますけれども、年金事業の事務費につきましては、年金事業の事務の執行に要する費用であり、国民年金法等において国庫で負担することとされておりますが、財政構造改革法を受けまして、平成十年度以降、財政上の特例措置が講じられてきたところでございます。平成十六年におきましても、国の極めて厳しい財政状況を踏まえまして、財政上の特例措置を継続することとしたものでございます。

 平成十七年度以降につきましては、国会におきます議論、与党間の合意等も踏まえまして、財務大臣とお話合いをすることになっております。

 また、もう一点、年金課税の見直しについて御質問がございました。
 社会保障制度におきます保険料などの水準について、納税額などを基準として定められている場合が少なくありません。国民健康保険料や介護保険料につきましては、まず個々の保険者ごとに被保険者全体で御負担をいただく保険料の総額が先に決まりまして、それに基づきまして被保険者への賦課を行うこととなっており、今回の年金課税の見直しによりまして、個々人の課税所得水準が変化しましても、保険料負担全体が拡大するわけではございません。

 個々の被保険者につきましては、平成十八年度以降、今回の年金課税の見直しによります負担額の変化があるものと考えております。市町村によって保険料の賦課方式や水準が異なりますことや、介護保険制度におきます制度全体の見直しの予定などによりまして、今後、その全体像がどうなるかによりまして変化を受けるものと考えております。

 介護保険制度につきましては、平成十八年度までの間に制度全体の見直しを予定をいたしております。介護保険料につきましても、今回の年金課税の見直しの影響を踏まえまして、公平な負担の在り方について検討をしていく必要があると考えております。

 また、国民健康保険制度につきましては、緩和措置を講ずるべきかどうかにつきまして、負担能力に応じた適切な負担という観点から、今後検討をしていく必要があるというふうに思っております。負担が公平になるように検討したいというふうに思っている次第でございます。(拍手)

   〔国務大臣石原伸晃君登壇、拍手〕

国務大臣(石原伸晃君)
 山根議員からは八ツ場ダムの必要性と事業費の自治体の負担についてお尋ねがございました。

 八ツ場ダムは、利根川流域の埼玉県を含みます一都五県、およそ四百五十万人の生命、財産を守る治水上、また首都圏を始めとする利根川水系の利水上必要不可欠な事業と考えるところでございます。

 今回の事業費増加の内訳を見ますと、水没関係者の生活再建対策の見直しでおよそ一千百億円、物価上昇及び消費税の導入等々でおよそ七百億円でございまして、これらで全体のおよそ四分の三を占めております。そのほか設計・施工計画を精査して見直すことなどで、事業費が合計でおよそ二千四百九十億円増加するものでございます。

 この事業費を含めた計画変更について、治水・利水面の受益者として負担をお願いする関係都県及び利水者から意見を聴いているところでございます。東京都及び栃木県からは既に同意をいただき、その他の関係県においても議会議決等の手続を進めていただいているところでございます。(拍手)